国際標準化された5.8GHz双方向通信(アクティブ方式)のDSRC(狭域通信)を利用した日本のETCでは、個々の車両の利用経路を容易に特定できることから、利用者のニーズに応じたきめ細かな料金施策の導入が可能となります。2001年10月から首都高速道路等で試行的に実施している「環境ロードプライシング」(
次ページ参照)をはじめ、様々な政策目的に応じた多様な料金施策の導入により、利用者がメリットを実感できる様々なサービスや、道路ストックの有効利用が図られることが期待されています。
例えば、「乗り継ぎ割引」の拡充によって、高速道路の渋滞区間を迂回し、走行時間の短縮と道路利用の効率化を図ることができます。また、「ピークロードプライシング」では、時間帯の違いや、上下線の違いによる交通需要をコントロールすることができ、都市高速道路のストックの有効活用によって渋滞の緩和・解消が図られます。ほかに、均一料金制を採用している有料道路において特定の区間を割引く「特定区間割引」の拡充などの料金施策の導入が考えられます。
●乗り継ぎ割引
ボトルネック区間の乗り継ぎにより渋滞の回避が可能

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●ピークロードプライシング
混雑に応じた料金設定により高速道路の効率的利用が可能


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●特定区間割引
均一料金区間の短距離利用時の割引により有料道路の利便性が向上

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