日本の舗装道路の歴史を教えてください
自動車が通行するための道路の舗装が行われるようになったのは、東京に初めて自動車が登場した明治36年(1903年)頃です。それまでは、人馬の通る坂道が敷石で舗装されたり、馬車のための砂利道がつくられていたに過ぎませんでした。
大正8年(1919年)には、「旧道路法」、「旧道路構造令」などの道路の基準や幹線道路計画がつくられ、東京・大阪の大都市を中心に、アスファルト舗装による道づくりが本格的に進められました。
なかでも、大正15年(1926年)に完成した国道15号線(「東京都品川区北品川」~「神奈川県横浜市神奈川区青木町」の延長約17km)や、国道2号線(「兵庫県尼崎市梶ヶ島」~「同県神戸市灘区岩屋南町」の延長約22km)は、当時の舗装として最先端を行くものでした。
以来、昭和45年(1970年)に至るまでに、簡易舗装を含めた道路の舗装率は、全国の一般道路の約15.0%(うち一般国道は78.6%)となり、さらに令和2年(2020年)には、約82.5%(うち一般国道は99.5%)となりました。
近年では、舗装技術の発達により、路面下に雨水を浸透させる排水性舗装などの新技術が導入されています。排水性舗装は、車の雨天走行時の安全性を高めるだけでなく、道路交通騒音を減少させるなどの効果があります。
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