昨今、物流分野においては労働力の中高年層への依存度が高まり、今後、深刻な人手不足に陥るおそれがあります。また、国際競争の激化や、ネット通販等の電子商取引の拡大等に伴って、荷主や消費者のニーズが更に高度化、多様化してきています。
これらの事情を踏まえつつ、我が国産業の持続的成長と豊かな国民生活を支えていく上では、物流が、これからも、多様な関係者の連携を進めること等により、生産性を向上し、物流ネットワーク全体の省力化・効率化を更に進めていく枠組みが必要です。
これらの課題に対応するため、流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律及び関係政省令が10月1日に施行されます。
(1)法目的の追加
「流通業務に必要な労働力の確保に支障が生じつつあることへの対応」を図るものである旨を法律の目的に追加します。
(2)支援対象の拡大等
支援の対象となる流通業務総合効率化事業について一定の規模及び機能を有する流通業務施設を中核とすることを求めないこととし、二以上の者が連携して行うことを前提に多様な取組へと対象を拡大します。これにより、施設整備を伴わない、モーダルシフトや地域内での共同配送等の多様な取組が支援の対象となります。
(3)ワンストップ手続きの拡充
主務大臣の認定を受けた事業のうち、海上運送法、鉄道事業法等の許可等を受けなければならないものについては、これらの関係法律の許可等を受けたものとみなす等の特例を追加します。これにより、事業開始時等の手続きを簡素化し、関連する予算措置・税制措置等の支援策と相まって流通業務総合効率化事業の促進を図ります。
※詳しくは「物流総合効率化法」をご参照ください。
〇 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律 概要/本文/新旧
〇 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令 本文
〇 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令 概要/本文/新旧
〇 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律に関する施行規則の一部を改正する省令 概要/本文/新旧
〇 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律第六条第一項の埋立地を定める省令の一部を改正する省令 概要/本文/新旧
〇 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律の一部を改正する法律に基づく総合効率化計画の認定に係る都道府県公安委員会の意見の聴取に関する命令 概要/本文
〇 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律施行規則第二条第一項第四号ロの主務大臣の定める基準等を定める件 本文