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ESTモデル事業を見る/地域からさがす

福山市

地域企業との連携,住民の自主性尊重を基本とした通勤交通対策

概要

 福山都市圏の交通渋滞緩和、交通に起因する環境負荷の軽減、都市交通サービスの向上等を目指し、2003・2004年(平成15・16年)の試行で効果が確認できたノーマイカーデーについて,通年展開及び継続可能な仕組みを構築し、『ベスト運動』として、2006年(平成18年)1月より運動を開始している。
 参加者の負担の軽減に配慮して、時差出勤、手段変更、相乗りなど参加形態に縛られない、月に1回程度、都合のよい時に参加できる、自主性を尊重する取り組みとしている。
 また、地域活性化に取り組んでいるコミュニティFM局と連携を図り,会員登録システムに、協賛企業からの協賛金等により参加者に特典を与える仕組みを構築した。
 さらに、参加意識の高揚・維持のため、会員に参加報告依頼メールを送り、会員からWeb上で行動変容を行った日と内容を報告してもらい、その内容を基に各月の都市圏全体の環境改善効果として公開するフィードバックシステムを作り、運動を展開している。

事業主体

国土交通省/広島県/福山市

協力機関

地元/FMラジオ局/一般企業

実施年度

H17~

予算

104.6百万円(補助事業:先導的都市環境形成促進事業/国土交通省)

事業の背景

 福山都市圏については、他の地方都市と同様に自動車への依存度が高く、ここ15年間の間に自動車交通量が1.5倍になっているのに対し、公共交通利用は約6割削減と危機的な状況まで陥り、朝夕ピーク時における渋滞が問題となっていた。
 そこで、地域の渋滞緩和と地球温暖化防止を目的に平成14年に「交通円滑化総合計画」を策定し、平成19年までに「主要8方向から福山中心部までのピーク時所要時間短縮(オフピーク時との差を1/3に短縮)」を目標とし各種渋滞緩和施策に取り組むこととした。
 その中で、2003年(平成15年)~2004年(平成16年)に実施したノーマイカーデーの試行の結果、都市圏の渋滞損失が10%削減,CO2排出量が9%削減と高いマネジメント効果を得たことから、2006年(平成18年)1月から、通年的なノーマイカー運動として「ベスト運動」を開始した。

工夫・課題への対応

■個人負担の軽減
 個人負担の軽減を図るため、「月に1回、できるときにできることを」を基本方針とし、多くの方の参加を促す仕組みとし、都市圏全体の取り組みとした。
■コミュニケーションによる意識の継続
 ツールとして携帯・PCのメールを活用したことより、毎月の参加依頼と結果フィードバックが自動的に対応できるようになった。
■参加する楽しみの提供
 協賛企業からの協賛金を原資とし、参加者への特典があることにより、参加意欲の高揚と持続を可能とした。
■地元組織との連携
 コミュニティFM局にとっては、地域活性化のための会員やリスナーを増やす効果を、協賛企業にとっては、環境問題に協力的な企業としてイメージアップを図り、委員会にとっては、新たな組織をゼロからつくり出す必要がない等、相互の協力による高い達成度が得られた。

現在の状況・今後の見通し
  • 補助事業による現体制での継続と、市民団体等への移行を検討
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