
国土交通白書 2024
第2節 デジタル技術の活用によるイノベーションの推進
■9 まちづくりDXの推進
(1)スマートシティの推進
先進的技術や、官民データをまちづくりに取り込み、地域の抱える課題解決、新たな価値の創出を図るスマートシティについて、国土交通省においては、「スマートシティモデルプロジェクト」として、令和元年度より全国の牽引役となる先駆的な取組みについて、都市サービスの導入に向けた実証実験への支援を行っている。
令和5年度は「スマートシティ実装化支援事業」として13地区を選定し、実証事業の支援を行った。また、「スマートサービスによるWell-beingの改善方策検討ワーキンググループ」で今後のスマートシティの方向性に関する議論を行うとともに、都市局の示すべき施策を整理し、住民の 生活改善のために 「真に」必要なスマートサービスを推進していく。
(2)3D都市モデル(PLATEAU)
国土交通省ではこれまで、地方公共団体に対する補助制度等により、全国約200都市で3D都市モデルを整備し、さらに100件以上の多様な分野におけるユースケース開発に取り組んできた。令和5年度は、地下構造物の作成や実証を行うとともに建築BIMや不動産IDとの連携による「建築・都市DX」を進めたほか、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化が自律的に発展していく「PLATEAUエコシステム」の構築を目指し、データ利用環境の改善(SDK開発等)、地域ハッカソンへの支援、地方公共団体のデジタルスキルアップのための支援、PLATEAUコンソーシアムの設立等を実施した。今後も「建築・都市のDX」をはじめ、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化の取組みを一層推進し、サービス創出や社会変革を促す。