航空

1-3.羽田空港再拡張(B滑走路平行案)に伴う第一航路問題 検討プロジェクトチーム

(1) 目的

B滑走路平行案を前提とし、羽田空港再拡張に伴う、船舶の航行安全に配慮した第一航路のあり方(屈曲角度)について検討し、必要なデータを得る。

(2) 第1回:平成13年11月29日(木)
第2回:平成13年12月 6日(木)
第3回:平成13年12月 7日(金)
(3)

プロジェクトチーム メンバー

:学識経験者(1名)
  岩井 東京商船大学名誉教授

:海事関係者(3団体)
  日本船主協会、外国船舶協会、東京水先区水先人会

:行政
  国土交通省 海事局、港湾局、航空局
 関東地方整備局、海上保安庁
 東京都

(4)

ビジュアル操船シミュレータ実験

 他船交通流の中での操船性、並びに減速操船時の操船性について、実際に操船者が操船することにより、ヒューマンファクターを加味して操船性を検証することを目的として、ビジュアル操船シミュレータによる実験を行った。

船舶航行シミュレーション手法の比較

(5)

検討ケース

  • 現状
  • 港湾計画
  • 試案6※(直線航路)
  • 試案6※(屈曲角10度)
    ※)試案6;試案5より300m多摩川側へ移動
  • 試案6※(屈曲角15度)
  • 試案5 (屈曲角15度)
  • 試案6※(屈曲角20度)
の7パターンについて、合計20ケース実施。
(6)

条件

・対象船型 約77,000GT、全長 約300m、
6,200TEU(現在東京港に入港する最大級船型)
・コンテナ On Deck6段積み満載
・風 平均風速15m/s(風向;南西風)
・水深 -15m
・船舶交通量 将来(現状の約1.1倍)

舵角20度以上累計時間

舵角比率

《第一航路問題検討プロジェクトチームのまとめ》

1.シミュレーションの結果に関する操船実務者のコメントとして、次のものが寄せられた。

  • 航路は直線が望ましいというもの
  • 航路の屈曲角度が10度以下であれば、安全である、もしくは何とかなるというもの

2.第一航路のあり方についてのプロジェクトチームメンバーの意見は、大別すると、次の3つに集約されるものであった。

  • 航路屈曲角は最大10度までが適当、または直線が望ましいとする意見
  • 港湾機能や廃棄物処理を考慮すれば、航路屈曲角15度以上で検討することが適当とする意見
  • 航路屈曲角は、概ね10度~15度の幅をもって、今後引き続き検討することが適当とする意見

3.いずれにしろ、第一航路のあり方については、航路屈曲角をどうするかということだけではなく、航路の幅や長さ等も重要な要素であり、今後さらに、航路の拡幅等のハード面の対策と通航方法等のソフト面の対策と併せて、総合的に検討する必要があるというのが、プロジェクトチームメンバーの概ね共通した認識であった。



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