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第6回 工法評価選定会議 別紙2 第1~5回会議において検討に用いた資料(抜粋)

連絡誘導路と既設空港の継ぎ手構造(浮体工法)

連絡誘導路と既設空港の継ぎ手構造について(浮体工法)
【有識者ヒアリング】

1.ヒアリング先

(財)鉄道総合技術研究所 ((財)鉄道総合技術研究所は、現在、2つ角折れ桁が供用されている、本州四国連絡橋児島・坂出ルート鉄道橋継手部の開発を担当した研究所である。)

2.ヒアリング項目

角折れの航空機の走行に与える影響について
空港用4段継ぎ手が、鉄道用継ぎ手と比べて技術的に異なると考えられる点について
波浪による動揺、潮位差、防食環境等の条件が付加される中で、角折れを円滑にかつ平均的に緩和することのできる、空港用4段継ぎ手の開発(設計)は技術的に可能か。
開発(設計)に必要と考えられる模型実験、実証試験等は、どのようなものがあるか。
開発、設計にどのくらいの期間が必要か。

(参考)可動橋継ぎ手の概略構造図

可動橋継ぎ手部は以下で構成されている。
  • 可動橋(支点間長さ136m)
  • 渡桁(各6m)
  • モジュラー式伸縮装置
  • ローリングリーフ伸縮構造


3.有識者の見解

角折れの航空機の走行に与える影響について

  • 乗り心地に与える影響について、鉄道における例を参考に検討を行ったが影響はほとんどない。
  • この結果から、機体に与える影響はないと考える。
空港用4段継ぎ手が、鉄道用継ぎ手(2段継ぎ手)と比べて技術的に異なると考えられる点について(その1)

  • 4段継ぎ手は、2段継ぎ手に対して継ぎ手箇所数が増えるのみで、機能上のネックにはならないが、全体系として円滑に機能することの確認は必要。メンテナンスすべき箇所数は増える。
  • 鉄道に比べて誘導路を走行する航空機の速度が遅く、かつ、ゴムタイヤという点では有利と考える。
空港用4段継ぎ手が、鉄道用継ぎ手(2段継ぎ手)と比べて技術的に異なると考えられる点について(その2)

  • 今回提案は水平2方向に変位する沓(しゅう)が使われているが、鉄道では橋軸直角方向に動かないよう沓の設計を行っている。この点では、今回の提案と鉄道橋は異なる。
  • 継ぎ手部がおかれている海洋環境下は、厳しい環境と考える。
(参考)鉄道橋における接続構造例
(凸型渡桁の接続機構)


波浪による動揺、潮位差、防食環境等の条件が付加される中で、角折れを円滑にかつ平均的に緩和することのできる、空港用4段継ぎ手の開発は技術的に可能か。

  • 個々のパーツの多くは実績があり、空港用4段継ぎ手の開発は技術的に可能と考えるが、の内容について確認する必要がある。
開発(設計)に必要と考えられる模型実験、実証試験等は、どのようなものがあるか。

  • 空港用の4段継ぎ手の設計は技術的に可能であるが、実施にあたり、部分的な試作品による耐久性等の確認を行う必要がある。
開発、設計にどのくらいの期間が必要か。

  • 研究所の性格として設計は受託しない。提案に対して評価をするとの立場である。
  • 我々がやるとしたら、設計及び試験に要する期間として、半年から1年間は必要と考える。
まとめ
  • 空港用の4段継ぎ手の設計は技術的に可能である。
  • 実施にあたり、部分的な試作品による耐久性等の確認を行う必要がある。


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