「江の川」という名称は、昭和41年4月に一級河川に指定された際に定められた名称で、それ以前は流域の各地において可愛川(えのかわ)、郷川、江川など様々に呼ばれていました。旧河川法時代には広島県側は「郷川」(大正8年告示)、島根県側は「江川」(昭和5年告示)とされていました。
「ゴウガワ」の由来は定かではありませんが、「ゴウ」には川岸という意味があります。江の川河口の江津は「ゴウ」という土地に「津」つまり港ができたため名付けられたといわれています。江津という名前は1376年の文書に初めて見えますが、「ゴウ」という地名は、古くは『延喜式』(927年成立)にも記されています。
なお、三次市より上流における江の川本流は「可愛川」と呼ばれ、『日本書紀』(720年成立)にもその名が記されていることから、古くから可愛川と呼ばれていたようです。