水管理・国土保全

  

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肝属川の主な災害

水害の歴史

肝属川流域の平均年間降水量は、約2,800mm程度と全国平均約1,700mmに比べ多く、流域の位置する大隅半島は台風の常襲地帯です。このため、肝属川の洪水は台風に伴う降雨によるものが多く、過去の主要洪水の約7割を占めています。
肝属川の主要な洪水は、昭和13年、昭和51年、平成2年、平成5年、平成9年、平成17年洪水等があげられます。


発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1938年(昭和13年) 台風 死者・行方不明者 259名 浸水家屋 5,067戸
1971年(昭和46年)8月5日 台風 死者 2名 浸水家屋 409戸
1971年(昭和46年)8月30日 台風 浸水家屋 408戸
1976年(昭和51年) 梅雨前線 死者 4名 浸水家屋 187戸
1990年(平成2年) 台風 浸水家屋 704戸
1993年(平成5年)8月1日 前線 浸水家屋 605戸
1993年(平成5年9)月3日 台風 浸水家屋 61戸
1997年(平成9年) 台風 浸水家屋 910戸
2005年(平成17年) 台風 浸水家屋 553戸
2008年(平成20年) 台風 浸水家屋 147戸



昭和13年10月洪水(台風)

フィリピン東方海上に発生した台風の影響で、肝属川流域では10月14日午後2時頃より雨が降り始め、次第に強度を増して暴風雨となりました。翌15日午前11時までの雨量は、高山400mm、田代450mm、鹿屋389mmを記録しました。

この大雨により肝属川の水位は上昇し、高山橋で15日午前4時に6.30m(現在のはん濫危険水位6.40mにあと0.10mに迫る)に達し、一旦減水の状態を示しましたが5時30分頃より上昇し、6時には最高8.30m(現在の計画高水位6.82mを大きく超過)に達しました。

この洪水により、肝属川本川の中~上流部、支川姶良川、支川高山川の各所で破堤、越水はん濫が生じ、流域全体にわたって甚大な被害が発生しました。流域で最も被害が大きかったのは、支川高山川流域と支川姶良川流域で、特に支川高山川上流にあった鹿屋営林署30名、日本水電湯谷発電所工事場30名、その他111名の計171名の死者を出している事実は、水位上昇速度の早さを如実に示しています。流域内の被害は、死者・行方不明259名、負傷者337名、流失及び全半壊家屋1,532戸、浸水家屋5,067戸に達しました。



肝属川右岸 堤内地浸水状況


肝属川左岸 堤内地浸水状況



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