国土交通省では、自らのまちの公共交通サービスの課題を改めて認識し、問題意識を持ちつつ、公共交通サービスのあり方を考えていくことを狙いとして、地域公共交通の『サービスのアクセシビリティ』評価手法の検討を行ってまいりました。
本評価手法では、公共交通サービスの客観的な評価や数値目標の設定を可能とし、あわせて国内の他の類似都市との比較が可能となるよう工夫されています。
この評価手法は、公共交通のサービス水準について、国内の他都市と定量的かつ総覧的に比較することが可能であり、公共交通への「時間的・空間的アクセシビリティ」に関する指標(注)を用いて評価を行うものですが、非常に簡便な手法であることから、各市町村において、今後の地域公共交通を検討する議論の端緒として活用いただくことが可能です。
また、これらの指標のみならず、金銭的アクセシビリティ指標を設定し、運賃面での公共交通の利用のしやすさを示し、評価することを可能としました。
(本評価手法の概要についてはこちらをご参照ください)
全国の約1,700の市町村を対象に、以下の4つのアクセシビリティ指標を設定しそれらを比較することで、自らのまちの公共交通サービスを全国規模で相対的に評価することを可能としました。
[1]時間的アクセシビリティ指標
公共交通の乗り場(鉄道駅・バス停)においてどのくらい利用しやすいかを示す指標(運行本数が多いほど高い数値となる)
[2]空間的アクセシビリティ指標
公共交通の路線が近くにあるかを表す指標(路線長が長いほど高い数値となる)
[3]総合アクセシビリティ指標
時間的アクセシビリティ指標と空間的アクセシビリティ指標の積
[4]金銭的アクセシビリティ指標
公共交通の運賃面での利用しやすさを表す指標(金銭面で利便性が高いほど高い数値となる)
各評価手法の詳細については、下記資料をご参照ください。
資料:地域公共交通の「サービスのアクセシビリティ指標」評価手法について(試算と活用方法)※
市町村毎に公共交通サービスの状況を整理、評価したカルテを作成し、一定規模以上の市町村に対して送付を行っております(平成29年3月下旬送付)。
本評価手法では、国土数値情報等の既存資料を中心に、市町村ごとの公共交通に関するデータを集めています。各データの出典、入手方法、算出作業内容等については、資料「地域公共交通の『サービスのアクセシビリティ指標』評価手法について(試算と活用方法)」のp36以降を参照願います。
また、各自治体等で最新の数値をお持ちの場合、こちらのフォーマットに入力することにより、既存のカルテの更新が可能となります。