第II部 国土交通行政の動向 

2.大都市圏における環状道路等の整備

(1)環状道路の整備

 都心部に集中する交通を分散・導入させ、都心に起終点を持たない交通を迂回させるなど、都市圏の交通混雑を緩和することが期待されているのが環状道路であるが、我が国の環状道路を世界の主要都市と比較すると、未だ低水準である。
 このため、例えば、首都圏においては、概ね10年以内に首都圏3環状道路(首都高速中央環状線、東京外かく環状道路、首都圏中央連絡自動車道)のいずれかの部分で放射道路を接続するような環状線(重点リング(注))を形成するよう整備を進める。平成14年度には、首都高速中央環状線の王子線、首都圏中央連絡自動車道のつくばジャンクション〜牛久間が開通した。<図表I-3-1-3参照>

 
図表II-2-2-3 東京外かく環状道路

東京外かく環状道路は、都心から約15kmの圏域を環状に連絡する約85kmの道路であり、現在までに関越道から常磐道までの約30kmが供用されている。昭和45年10月に凍結された区間については、原点に立ち返って、住民と行政がともに21世紀にふさわしい合理的な計画づくりを実施するため、PIプロセスの透明性、客観性、公正さを保つための第三者機関として平成13年12月に東京環状道路有識者委員会を設置し、その後、計13回にわたって市民等の幅広い意見を整理・分析、計画の必要性等について検討を進め、平成14年11月29日に「最終提言」をいただいた。



(注)重点リング:首都圏3環状線のうち、進捗状況を勘案し、整備の途中段階でも環状道路の機能を最大限発揮できるよう計画した重点区間(圏央道西側区間、外かん東側区間、首都高速中央環状線の3号線以北区間)

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む