第II部 国土交通行政の動向 

(5)踏切道の改良推進

 踏切道における事故防止と交通の円滑化を図るため、踏切道の立体交差化等を積極的に進めてきた。しかしながら、大都市圏を中心とした「開かずの踏切」(注)等の存在は、地域分断や慢性的な交通渋滞の原因となり、魅力的で快適なまちづくりを行う上で大きな課題となっている。こうした状況の中、道路管理者と鉄道事業者が連携を強化し、踏切を除却する「抜本対策」と、スピードを重視した「速効対策」の両輪による踏切道対策を総合的かつ集中的に推進している。
 今後は、緊急対策が必要な踏切約2,100箇所のうち、歩道拡幅等の「速効対策」として、「開かずの踏切」及び歩道が狭あいな踏切約1,300箇所の対策を平成18年度以降の5年ですべて実施するとともに、連続立体交差化等の「抜本対策」として、「開かずの踏切」及び自動車・歩行者交通の著しい踏切約1,400箇所の対策をこれまでの2倍にスピードアップしていく。

 
図表II-3-2-2 緊急対策踏切約2,100箇所の概念図

緊急対策が必要な踏切約2,100箇所のうち、歩道拡ふく等の「速効対策」として、「あかずの踏切」及び歩道が狭あいな踏切約1,300箇所の対策を平成18年度以降の5年ですべて実施するとともに、連続立体交差化等の「抜本対策」として、「あかずの踏切」及び自動車・歩行者交通の著しい踏切約1,400箇所の対策をこれまでの2倍にスピードアップする。

 
図表II-3-2-3 連続立体交差事業のイメージ

JR中央線三鷹立川間では、連続立体交差事業により、当該区間の踏切18箇所を一挙に除却しており、例えば、小金井街道踏切ではピークじ遮断時間が0分、最大渋滞長が0メートルとなり、自由な往来により街の一体化が実現されるなどの効果が期待できる。当該事業の完成予定は、三鷹国分寺間が平成20年度、西国分寺立川間が22年度となっている。


(注)ピーク時の遮断時間が40分/時以上の踏切

 

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