第II部 国土交通行政の動向 

第7章 美しく良好な環境の保全と創造

【第7章のポイント】
第1節 地球温暖化対策の推進
 京都議定書目標達成計画の目標値を達成するため、運輸部門、住宅・建築物、下水道等それぞれの分野で地球温暖化対策を進めるとともに、都市緑化等を推進している。平成19年度の同計画の定量的な評価・見直しに向けて、審議会において、同計画の対策・施策の進捗状況等による総合的な評価・見直しを実施している。

第2節 循環型社会の形成促進
 建設廃棄物、下水汚泥の発生抑制、リサイクルを進めるとともに、住宅・建築分野における廃棄物対策を行っている。また、循環資源物流システムの構築を図るとともに、「港湾法及び北海道開発のためにする港湾工事に関する法律の一部を改正する法律案」を第166回国会に提出するなど廃棄物海面処分場の計画的な確保を図っている。さらに、自動車・FRP船のリサイクル、環境負荷低減に資する資材調達の推進等に取り組んでいる。

第3節 豊かで美しい自然環境を保全・再生する国土づくり
 豊かで美しい河川環境の形成を図るとともに、平成18年4月に設置された「漂流・漂着ゴミ対策に関する関係省庁会議」に参画するなど、調和のとれた海岸・沿岸域の環境の整備と保全を推進している。また、港湾分野では、「港湾行政のグリーン化」を進めている。さらに、道路の緑化・自然環境対策等を推進している。

第4節 健全な水循環系の構築
 健全な水循環系の構築に向けて、水関係省庁が連携して取り組んでいる。国土交通省では、「清流ルネッサンスII」等により水環境改善に取り組むとともに、水をはぐくむ・上手に使うという観点からも、各種施策を実施している。

第5節 海洋環境等の保全
 サブスタンダード船を排除するための国際的な取組みへの参加や、ポートステートコントロール(PSC)の強化により、大規模油汚染等への対策を進めている。また、船舶からの排出ガス対策に取り組むとともに、バラスト水中の有害水生物問題への対応のため、各種の検討や研究を進めている。

第6節 大気汚染・騒音の防止等による生活環境の改善
 道路交通環境問題、空港の環境対策、鉄道騒音対策、ヒートアイランド対策に取り組んでいる。また、シックハウス、土壌汚染、ダイオキシン類問題に取り組むとともに、改正「建築基準法」を平成18年10月から施行するなどアスベスト問題に対して必要な対策を行っている。さらに、「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律」に基づく建設機械等の使用規制を同年10月より開始した。

第7節 地球環境の観測・監視・予測
 気候変動、海洋及びオゾン層の観測・監視、南極における定常観測等の地球環境の観測・監視を行っている。また、地球環境の予測や地球地図の整備等を実施している。

 

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