いわゆるエコ定期券は、欧米諸国においてはすでに導入されていたが、我が国では、神奈川県のバス事業者である神奈川中央交通において、平成9年9月、初めて「環境定期券」制度を導入した。これは、土曜日、日曜日、祝日、お盆休み及び年末年始において、同社全路線の通勤定期券所有者及び同伴の同居家族(両親、祖父母、子供、配偶者等)を対象に、定期券名義本人を含み一乗車について大人100円、小学生以下50円(ただし、名義本人については、券面表示区間外乗車時のみ適用)とするものである。首都圏においてはこの他にも江ノ島電鉄や東京都等のバス事業者において、また、岩手県においても同様の制度が導入されている。
また、鉄道においても同様の試みがなされており、新交通システムを運行している広島高速交通では、休日ダイヤ運行日において、特定駅から定期券所持人及び同伴の家族が乗車する場合、その駅で定期券を提示し、「休日ファミリーカード」を購入すると、区間に関係なく大人100円、小児50円で乗車できる、というものである。
以上のようなエコ定期券は、他の事業者においても導入が検討されており、今後公共交通機関への需要の誘導策として期待されている。
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