グッドプラクティス!

日本通運株式会社

2007年5月28日

すべての運転手にSAS(睡眠時無呼吸症候群)検査を実施

日本通運株式会社では、このたびSAS検査をグループ内の運転手全員に実施することになりました。

※写真:「ソムニー」装着状態

当社では、2003年2月に発生した新幹線運転士の居眠り運転問題で注目されたSASに対して、同年3月、グループ内運転手全員に臨時の問診を実施し、その後は定期健康診断時にSAS問診を行ってきました。

しかし、SAS問診では問題のなかった運転手が、自主的に受けたスクリーニング検査により重度のSASであることが判明した事例がありました。そのため、従来の定期健康診断時のSAS問診では、不十分であると判断し、2007年3月から全社の運転手を対象に、機器を使ったスクリーニング検査を実施することにしたものです。

検査費用は約5千円/人ですが、全額会社負担とします。(一部、全日本トラック協会のSASスクリーニング検査助成制度も活用予定)

検査は都道府県トラック協会の指定検査機関もしくは全日本トラック協会指定のNPO法人睡眠健康研究所に依頼しています。同研究所ではSASスクリーニング機器「ソムニー」を検査対象者にペリカン便で送り、対象者が装着して寝ると就寝中の呼吸状況が機器に記録されます。機器を同研究所に送り返すと記録された情報は解析され、医師による受診者の睡眠中の呼吸状態判定後、検査結果が対象者に送付されます。

対象者となる運転手は、日本通運18,000名、関係会社7,000名、合計約25,000名です。9月までに対象者すべての検査が終了する予定です。

今後は、5年に一度の定期検査をしていく予定です。

このスクリーニング検査でSASの判定が出た者に対しては、判定レベルとBMI(肥満度)や自覚症状を考慮しながら、産業医や保険指導員のアドバイスを受け、治療を支援する体制を整備していきます。

また、検査結果にもとづき、個々の乗務前点呼など運行管理にも生かして、事故防止に役立てたいと考えております。

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