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火山災害に係る検討について

4 噴石

「火山噴火と災害」(宇井忠英編)によれば、この噴石・火山弾による災害は、噴火の立ち上がりの際に突然起こるケースが多く、危険範囲は火口の周りの半径2〜3kmとされている。ただし、桜島では1986年に火口から約3km離れた温泉ホテルに直径約2mもの大きな噴石が落下して負傷者を出しているので、こうした例外的な事例にも目配りする必要がある。
Blong(1984)によれば、噴石の平均的到達距離は約2km以上、最大で約5km以上とされ、1783年の浅間山噴火において約11kmの飛距離を記録している。
以上から、噴石・火山弾による被害影響範囲は平均的に数km未満である。例外的に浅間山(1783年)のように半径谷約10kmのエリアで被害を発生させるものもあるが、火砕流に比べると影響範囲は小さいと言える。

3) 火山性地震
火山活動に直性起因する地震は、通常マグニチュード6程度までであり、その被害は火山とその近傍に限定される。噴火の前後にもっと大きな地震が発生する場合もあるが、通常それは構造性の地震で、地震災害として考慮する方が適当である。

4) 地殻変動
流動性の悪いマグマが地下浅部に貫入してくると、道路や建造物に被害の出るような顕著な地殻変動が発生することがある。例として、有珠山1977年の噴火に伴うものがある。災害は火山とその近傍に限定される。

5) 空振、火山雷
施設や窓ガラスなどが部分的に破壊されるが、人命が失われたり、都市機能が麻痺したりすることはほとんどない。

6) 火山ガス、酸性雨
火山ガスは時に人命を奪うが、その被害が発生する場所は、火口、噴気地帯など特定な場所に限定される。
酸性雨は、時に長期間継続しない限り、都市機能に支障をきたさない。

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