三権の中枢機能が立地する国会都市
低層の建物群が見えます。周囲には山々が連なり、水田が広がり、小さな森が点在しています。このゆたかな自然に抱かれた都市こそが、国の立法・行政・司法という三権の中枢機能が集まる国会都市なのです。新都市といえば、ニューヨークの摩天楼や新宿副都心の高層ビル街を思い浮かべがちですが、そんなイメージとは正反対の顔になるのです。
国会都市の広さは約2,000ha、人口約10万人。東京の千代田区と中央区をあわせた面積・人口にほぼ相当します。国会都市のまわりには、さらに段階的に整備される小都市群が点在し、全体では最大で人口約60万人、総面積約9,000haの“新都市”が誕生します。
国際空港と幹線交通で直結
田園風景の中をぬうように、新都市と全国を結ぶ高速鉄道が走っています。新都市の玄関である国際空港に降り立った海外の要人や観光客は、高速鉄道に乗って中央ターミナル駅まで半時間程度で到着できます。まさに新都市と国際空港とは直結しているといってよいでしょう。
我が国の誇るべき美しい国会都市
中央ターミナル駅に降り立つと、湖に面した国会議事堂が目に飛びこんできます。そして遠くには美しい山なみ。国会議事堂を拠点にするように川が流れ、道路や鉄道が延びています。
まるで、彼方の山々が発する大地のエネルギーが湖から湧きあがり、国会都市から日本全土にそのエネルギーがほとばしるような印象を受けることでしょう。
山の彼方から春の朝日が立ち上っています。「春はあけぼの。やうやうしろくなりゆく山ぎは、すこしあかりて紫だちたる雲のほそくたなびきたる。……」という「枕草子」の一節が思い出されます。明快な四季に彩られた日本独特の美しい自然。日本的な原風景を受け継ぎながら未来に語りかけ、共生していく姿がここにはあるのです。
日本人ひとりひとりが胸に抱く心の“ふるさと”とは何かを問いかけてもいる国会都市は、まさにこれからの新しい時代の始まりを予感させます。国民や世界に開かれた21世紀の政治・行政を担うにふさわしい日本の象徴なのです。
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