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マレーシアの首都機能移転

(イメージ図)マレーシア

マレーシアでは、1993年に首相府などの連邦政府機関を首都クアラルンプール郊外のプトラジャヤヘ移転することを決定しました。2006年1月現在で、首相府など19府省や最高裁判所の移転が完了し、2012年のプトラジャヤ開発の完了へ向けて、引き続き整備が進められています。

マレーシアの概要
政治行政システム: 立憲君主制
人口: 2,558万人(2004年年央推定値)
面積: 33.0万km2

首都機能移転の経緯
1993年 プトラジャヤの地域を移転先候補地と決定
1995年 プトラジャヤの開発計画と連邦政府の移転を閣議決定
1995年 プトラジャヤ建設の開始
1999年 首相官邸と首相府の移転完了
2006年 最高裁判所及び28府省のうち19府省の移転完了(3省は首都に残留決定済み)
2012年(予定) プトラジャヤ開発の終了


図1 クアラルンプールとプトラジャヤの位置関係

写真1 首相官邸

写真2 首相府の庁舎群


首都機能移転の目的・概要

マレーシアの首都クアラルンプールでは、慢性的な交通渋滞が深刻になっていることに加え、連邦行政機関が市内に点在していることにより、行政機能の非効率が問題になっていました。そこで、これらの問題を解決するとともに、MSC(マルチメディア・スーパー・コリドー)計画(図2参照)の一環として電子政府化を進めることなどを目的として、クアラルンプール郊外に新しい行政都市を建設することがマ八ティール首相(当時)の強いリーダーシップの下で進められました。

マレーシアの首都機能移転は、連邦政府の大部分(3省を除く25府省)と最高裁判所が対象となっており、連邦議会は、そのまま首都クアラルンプールに残留することになります。

プトラジャヤの街づくり

プトラジャヤの開発マスタープランでは、図3のように開発区域を20地区に区分して整備を進めています。このうち、政府地区は、ほぼ完成しており、首相官邸をはじめとする連邦政府の庁舎建物などが立地しています。

2002年4月には、クアラルンプールからプトラジャヤを経由してクアラルンプール国際空港を結ぶ高速鉄道が開通し、国際空港-クアラルンプール間は28分で結ばれるようになりました。

プトラジャヤの現在の状況

1999年から始まった連邦政府機関の移転は、2006年1月現在で移転対象25府省のうち、首相府など19府省の移転が完了し、さらに、2010年までには残りの6省の移転が完了する予定となっています。政府機関の移転とともにプトラジャヤの人口は増加を続け、2006年2月現在で約5.5万人の都市に成長しています。

図2 MSC(マルチメディア・スーパー・コリドー)計画及びサイバージャヤの概要

[MSC(マルチメディア・スーパー・コリドー)計画]
<概要>
サイバージャヤ(情報技術都市)、プトラジャヤ(新行政都市)、クアラルンプール・シティ・センター(KLCC)、テクノロジーパークマレーシア、UPM(大学)、クアラルンプール国際空港を含む、概ね15Kmx50Kmの地域で、lT・マルチメディア技術を核とした産業振興と都市開発を行う計画。1996年8月に開始、2020年に完了予定。

<特徴>
世界からのIT関連等の先端企業の誘致を達成するために、世界最高水準のITインフラの提供、外国からの投資・知識労働者の雇用等に関する規制緩和及び優遇措置の実施、マルチメディア開発公社(MDC)による進出企業へのワンストップ・サービスの提供などを特徴とする。

写真〔サイバージャヤ(情報技術都市)〕
<概要>
MSC計画において中核的役割を担う「マレーシアで最初の総合的インテリジェントシティ(情報技術都市)」である。開発面積は、2,894haであり、オフィス・住宅・商業ゾーンからなる。


写真3 プトラジャヤで最大のアラマンダ・ショッピングセンター


写真4 住宅街



写真5 連邦直轄区省ビル(湖と大通りに面する)

プトラジャヤの概要
人口(計画): 35万人 (昼間人口50万人)
人口(現状): 約5.5万人 (2006年2月時点)
面積: 49.31km2 (うち、緑地が37.0%)
住宅戸数(計画): 64,000戸
住宅戸数(現状): 約32,000戸 (建設中含む)


図3 プトラジャヤの開発地区構成

図4 政府地区の構成



写真6 最高裁判所(大通り沿い)


写真7 大通り沿いに立地する政府省庁ビル群


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