Use Cases

LINKSのデータ活用・アプリ開発

貸渡実績報告書等を活用したレンタカー事業の実態把握

ユースケースの狙い

レンタカー事業の実態把握による業界支援の高度化

レンタカー事業者が提出する貸渡実績報告書は現在、紙媒体・Excel・PDF などさまざまな形式で運輸局に提出されており、手作業で集計を行っているため、作業負担が大きくなっています。また、報告書の集計結果は公表されているものの、提出率が高くない地域もあり、業界の全体像を正確に捉えきれていないのが実態です。
こうした課題を踏まえ、事業者からの報告を効率的に収集・集計する仕組みを整えるとともに、一般財団法人自動車検査登録情報協会等のシステムから集計した運輸支局別レンタカー車両数を活用することで、事業実態・経営実態をより正確に把握することを目指しました。
LINKS VedaおよびLINKS BIを用いた実証では、「レンタカーデータを活用した地域別利用傾向の分析と需要動向の把握」、「運輸支局別レンタカー車両数を活用した正確なレンタカー統計の整備と地域別可視化」「外国人観光客によるレンタカー利用と交通事故の定量分析」の3つのテーマについて検証を行いました。

(出典)国土交通省 貸渡実績報告書及び事務所別車種別配置車両数一覧表
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk3_000061.html

LINKS Veda&BI 

Project LINKSでは、専門知識がないユーザーでもデータを簡単に構造化しチャット機能や可視化アプリケーションで利用できるノーコードのシステム「LINKS Veda」および可視化ツール「LINKS BI」を開発し、行政情報の再構築を行っています。
「LINKS Veda」は、国土交通省が行政手続等を通じて保有するワードやエクセル、PDF、紙などの「非構造データ」を「構造データ」として再構築するためのソリューションです。LLM(大規模言語モデル)を用いて自然言語を解析し、非構造データから意味情報を抽出。指定されたカラムに格納することで、テーブルなどに構造化されたデータを自動生成します。

また、「LINKS BI」は、LINKS Vedaで作成したデータをそのまま投入し、チャットによる分析指示を可能とする「対話型BI」を実装することで、ユーザーが欲しいアウトプットを手軽に作成することが可能となります。

▲LINKS Veda&LINKS BIの活用の流れ

「LINKS BI」は、以下に示す機能を有しており簡単に分析結果を可視化できます。

①過去のチャット履歴…これまでに行った分析の履歴を一覧で確認
②現在のチャット履歴…現在の分析テーマに関するAIとのやり取りを表示
③チャット入力欄…AIに対して指示や質問を入力するための欄
④分析結果の表示…テーブルやグラフなどの可視化結果を表示

▲LINKS BIの画面構成イメージ

使用するデータ

元データ名貸渡実績報告書 様式1
データ作成方法
・内容
紙/Excel/PDF形式のデータをLINKS Vedaにより構造化
データ構造化後の主な項目事業者名
 〇〇興行株式会社
運輸支局名
 兵庫運輸支局
事業所数
 1.0
乗用車_延貸渡回数
 452.0
二輪車_延走行キロ
 114,982.0
年次1992~1994年度、2013~2015年度、2019~2025年度
範囲全国
レコード数8,310
原典情報国土交通省 関東運輸局 東京運輸支局 
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/s_tokyo/riku_rent.html
元データ名貸渡実績報告書 様式2
データ作成方法
・内容
紙/Excel/PDF形式のデータをLINKS Vedaにより構造化
データ構造化後の主な項目管轄運輸支局
 大阪運輸支局
事務所名
 株式会社〇〇レンタリース
保有車両数_乗用
 318.0
保有車両数_バス
 3.0
保有車両数_二輪
 11.0
年次1992~1994年度、2013~2015年度、2019~2025年度
範囲全国
レコード数150,002
原典情報国土交通省 関東運輸局 東京運輸支局 
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/s_tokyo/riku_rent.html
元データ名運輸支局別レンタカー車両数
データ作成方法
・内容
PDF形式のデータをLINKS Vedaにより構造化
データ構造化後の主な項目運輸局
 北海道
支局
 札幌
車両区分_乗用車
 32,142
車両区分_貨物車
 15,377
車両区分_特殊用途車等
 2,039
年次2008~2024年度
範囲全国
レコード数1,054
原典情報一般社団法人全国レンタカー協会 運輸支局別レンタカー車両数について
https://www.rentacar.or.jp/about/archives

その他のデータ

本UCのアウトプット例

1.レンタカーデータを活用した地域別利用傾向の分析と需要動向の把握

貸渡実績報告書に含まれる車両数、延貸渡回数、延貸渡日車数、延走行キロ、総貸渡料金などのデータを集計・分析し、地域ごとのレンタカー利用の実態を定量的に把握。これにより、地域ごとの利用傾向や需要の動向を客観的に分析することができ、効果的な政策立案や業界支援策の検討に活用できます。

2.運輸支局別レンタカー車両数を活用した正確なレンタカー統計の整備と地域別可視化

貸渡実績報告書の提出率に課題があり、貸渡実績の全貌が捉えきれていない実態を、一般財団法人自動車検査登録情報協会等のシステムにより集計した「運輸支局別レンタカー車両数データ」と組み合わせることで、より正確に事業実態・経営実態を把握。運輸支局ごとのデータの捕捉率(実際の事業者数に対して報告が行われている割合)を算出し、約2割と見込まれる未把握分を補正することで、実態に即した事業者数、車両台数のデータを整備・可視化できます。これにより、業界全体像の正確な把握と適切な支援策の立案を支援します。

3. 外国人観光客によるレンタカー利用と交通事故の定量分析

外国人が運転するレンタカーの事故件数の事故統計データ、観光統計データに基づく訪日客数、レンタカー貸渡実績データをクロス集計することで、外国人観光客のレンタカー利用状況と事故率をもとに定量的に分析します。これまで十分に整理されていなかった外国人観光客のレンタカー利用実態と事故との関連性を明らかにし、エビデンスに基づく安全対策や観光施策の検討につなげます。

検証会の様子

国土交通省職員および全国レンタカー協会職員を対象に、有用性検証会を実施しました。業務効率化や分析高度化につながる可能性がある一方で、操作習熟の必要性や実務適用に向けた課題も明らかとなりました。


\ 利用者の声 /

国土交通省職員

LINKS VedaおよびLINKS BIのシステム概要と基本操作について、しっかりと理解することができました。操作体験の際はスタッフのサポートが丁寧で、スムーズに学ぶことができました。

データをアップロードし、条件を入力することで処理結果が得られる仕組みは大変分かりやすく、利便性の高さを感じました。設定条件を正確に入力することで所望の結果が得られる仕様については、習熟することでより効果的に活用できると思います!

全国レンタカー協会職員

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