Use Cases

LINKSのデータ活用・アプリ開発

空き家流通の実態把握・可視化(2025年度)

ユースケースの狙い

空き家バンク情報の統合と流通実態把握の高度化による空き家対策支援

国土交通省は、全国版空き家・空き地バンク運営事業者2社(株式会社LIFULL、athome株式会社)から、空き家等の物件情報等を受領し、空き家等の流通状況(店舗/農地付き物件数等)や自治体の空き家バンクへの登録状況(参画自治体数と物件掲載件数)を定期的に集計・公表しています。一方、2事業者から提供される物件情報には重複があり、目視確認や手作業によるクレンジングが必要となっているため、集計整理に係る作業の負担が大きいことが課題となっていました。 

こうした課題を踏まえ、Vedaを活用して2事業者の物件情報を効率的かつ正確に統合・クレンジングする機能の実装や、その作業手順を整理するとともに、空き家等の流通実態や自治体における登録状況を簡便にグラフ等で可視化できるようにすることを目指しました。あわせて、空き家等の物件情報等を用いて地域別・物件特性別の実態や傾向を分析するための機能を実装することで、空き家・空き地対策や流通促進に向けた施策検討への活用可能性を検証しました。 

LIFULL社およびathome社の空き家バンクサイト
https://www.homes.co.jp/akiyabank/ https://www.akiya-athome.jp/

LINKS Veda&BI 

Project LINKSでは、専門知識がないユーザーでもデータを簡単に構造化しチャット機能や可視化アプリケーションで利用できるノーコードのシステム「LINKS Veda」および可視化ツール「LINKS BI」を開発し、行政情報の再構築を行っています。
「LINKS Veda」は、国土交通省が行政手続等を通じて保有するワードやエクセル、PDF、紙などの「非構造データ」を「構造データ」として再構築するためのソリューションです。LLM(大規模言語モデル)を用いて自然言語を解析し、非構造データから意味情報を抽出。指定されたカラムに格納することで、テーブルなどに構造化されたデータを自動生成します。
また、「LINKS BI」は、LINKS Vedaで作成したデータをそのまま投入し、チャットによる分析指示を可能とする「対話型BI」を実装することで、ユーザーが欲しいアウトプットを手軽に作成することが可能となります。

▲LINKS Veda&LINKS BIの活用の流れ

「LINKS BI」は、以下に示す機能を有しており簡単に分析結果を可視化できます。

①過去のチャット履歴…これまでに行った分析の履歴を一覧で確認
②現在のチャット履歴…現在の分析テーマに関するAIとのやり取りを表示
③チャット入力欄…AIに対して指示や質問を入力するための欄
④分析結果の表示…テーブルやグラフなどの可視化結果を表示

▲LINKS BIの画面構成イメージ

使用するデータ

元データ名全国版集計表(推移表)
データ作成方法
・内容
Excel 形式のデータを LINKS・Veda により構造化
データ構造化後の主な項目年度
 2024年度
athome_掲載物件数(公開中)
 10,470
LIFULL_掲載物件数(公開中)
 7,461
合計_参画自治体数、合計_公開自治体数
 1,251
成約数_売買全体
 5,569
年次2017~2024年度
範囲全国
レコード数91
原典情報国土交通省 空き家・空き地バンク総合情報ページ
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000131.html
元データ名成約物件データ​(LIFULL社・athome社)
データ作成方法
・内容
Excel 形式のデータを LINKS・Veda により構造化
データ構造化後の主な項目成約情報ID
 12340
都道府県
 秋田県
市区町村
 大館市
土地面積
 1,150
物件種別名
 売買居住用
年次2024年度(2025.03.31時点)
範囲全国
レコード数22,064
原典情報国土交通省 空き家・空き地バンク総合情報ページ
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000131.html

本UCのアウトプット例

1.空き家バンク月次データの分析

空き家バンクの月次データをもとに、店舗付き物件数、農地付き物件数と公開中物件数の推移を簡便に分析し、時系列グラフで可視化することで、全国的な物件掲載状況や自治体の参画状況の広がりを把握し、定期公表資料の作成や流通状況の把握に活用できます。 

2.空き家バンクの登録物件・成約物件情報を用いた物件特性別・地域別分析

LIFULL社・athome社の空き家の物件情報を統合し、登録物件数や成約率を都道府県別・市区町村別、物件特性別に分析・可視化することで、空き家の流通状況や成約傾向を地域別に把握し、各地域の空き家バンク掲載物件と流通市場全体との比較検証に活用できます。 

検証会の様子

国土交通省職員を対象に有用性検証会を実施した結果、複数事業者データの重複確認などAIの処理結果の精度が高く、安心して使用できるとの声が得られました。来年度も継続利用したい意向が示されました。


\ 利用者の声 /

国土交通省職員

毎月、複数事業者のデータをExcelやAccessで突き合わせ、重複物件も目視で確認していて2〜3時間かかっていたので、データ化・整備が自動化できる効果は大きいと感じました。

クレンジング済みデータを使って地図やグラフで可視化し、比較しながら分析できる点がよかったです。来年度も継続して使い、空き家バンク以外のデータも組み合わせて、分析をさらに深めていきたいです。

国土交通省職員

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