
農業生産に必要不可欠な肥料は、その原料の多くを海外に依存していることから、国際市況や原料産出国の輸出に係る動向の影響を強く受けやすい状況となっています。一方、下水処理の過程で発生する下水汚泥は、リンや窒素等の肥料成分を含有する国産資源として期待が高まっており、食料安全保障の強化や農業の持続性、地域の資源循環に貢献する取組として、さらなる肥料利用の拡大が求められています。
国土交通省では、令和12年までに下水汚泥資源の肥料としての使用量を倍増するとの目標を達成すべく(食料安全保障強化政策大綱、令和4年12月決定)、下水汚泥の処理に当たって、肥料利用を最優先する旨の通知を令和5年3月に地方公共団体に向けて発出するなど、下水汚泥資源の肥料利用の拡大に向けた取組が推進されるよう促してきました。
今般、全国の下水汚泥処理を実施する地方公共団体における下水汚泥の肥料利用に関する進捗状況を、「下水汚泥の肥料利用状況」「下水汚泥の肥料利用に向けた検討状況」の2つの観点から可視化し、各地方公共団体が自らの利用・検討状況を他団体と比較し、把握することなどができるようなダッシュボードツールを作成しました。
以下のリンクからファイルをダウンロードしてご覧いただくもので、視覚的に操作しやすくなっています。
下水汚泥資源の肥料利用・検討状況見える化ダッシュボード【16MB】
本ダッシュボードによる整理結果から、以下のような傾向が見られています。

本ダッシュボードは3つのシートで構成されており、以下のように活用いただけます。
[全国・都道府県DB]シート
日本全国(都道府県単位)及び各都道府県(市町村単位)の肥料利用率及び検討進捗状況を概観できます。都道府県版では、任意の都道府県を選択してデータを表示できます。
活用例:日本全国及び各都道府県の肥料利用に関する取組状況を把握する。
[団体DB]シート
団体間の肥料利用状況及び検討進捗状況を比較できます。任意の団体を選択できるほか、「比較団体抽出フィルター」で選択した条件に該当する団体を抽出して、選択した団体と状況を比較することができます。
活用例:属性(団体規模等)が類似している団体の中で、より下水汚泥の肥料利用が進んでいる先進事例団体を把握し、情報収集に活用する。
[処理場DB]シート
処理場間の肥料利用率及び検討進捗状況を比較できます。任意の処理場を選択できるほか、「比較処理場抽出フィルター」で選択した条件に該当する処理場を抽出して、選択した処理場と状況を比較することができます。
活用例:属性(処理場規模等)が類似している処理場の中で、より下水汚泥の肥料利用が進んでいる先進事例団体を把握し、情報収集に活用する。
【利用上の注意点】
・本ダッシュボードはExcel2021以降又はMicrosoft365に対応しています。古いバージョンでは一部機能が使用できず、うまく作動しないことがあります。
・各ダッシュボードの散布図では、カーソルを合わせても団体名、処理場名は表示されない仕様となっております。各団体、各処理場の個別データは、散布図下部に表示されている横棒グラフをご参照ください。
・各ダッシュボードの「肥料化検討段階の内訳」を示す円グラフでは、構成割合が極めて小さい区分(例:詳細検討中)が表示されない場合や、データの抽出条件により一部区分のデータが存在しない場合があります。これらは仕様によるものであり、ダッシュボードの不具合ではありません。
・[団体DB][処理場DB]シートの横棒グラフは、データ表示範囲が固定されており、中央の薄いグレー部分にカーソルをあわせてスクロールすることで表示されていないデータを確認できます。データ抽出により表示件数が少ない場合はグラフ下部に空白が生じます。
○参考リンク
・下水汚泥資源の肥料利用
・下水汚泥資源の肥料利用に関する検討手順書(案)