● 政策課題勉強会(平成27年6月3日(水))
テーマ: 「近世・近代都市の土地市場分析 ―江戸・東京の不動産経営史―」
講演者: 鷲崎 俊太郎 氏 (九州大学大学院経済学研究院 准教授)
<講演内容>
江戸(元禄)期から明治期まで、犬山屋神戸家、三井家、三菱の3時期3主体の
都市不動産経営を長期時系列的に俯瞰すると、1)金利差のみに着眼した収益比較
では都市不動産経営が過小評価される虞があること、2)都市不動産経営という
投資選択は短期/長期という期間の視点が大きく影響すること、3)19世紀末の
明治期に都市不動産経営が近代型へと大きく変化したこと、4)江戸期の土地売買
システムが生活関連社会資本整備の後れという形で現在にも影響を及ぼしている
こと、等が見て取れる。
本勉強会では鷲崎氏を講師に迎え、これらの分析結果の概要を解説していただく
とともに、現在・将来の都市不動産経営に係る課題についての示唆をいただいた。