海岸

3. どのような高潮が起こったの?

3-1 日本における主な高潮被害

 ●主な高潮災害

年月日

おもな
原因

おもな
被害地域
最高潮位
T.P.上(m)
最大偏差
(m)
死者・行方
不明(人)
全壊・半壊
(戸)
備考
大 6.10. 1 台風 東京湾 3 2.1 1,324 55,733  
昭 2. 9.13 台風 有明海 3.8 0.9 439 1,420  
昭 9. 9.21 室戸台風 大阪湾 3.1 2.9 3,036 88,046  
昭17. 8.27 台風 周防灘 3.3 1.7 1,158 99,769  
昭20. 9.17 枕崎台風 九州南部 2.6 1.6 3,122 113,438  
昭25. 9. 3 ジェーン台風 大阪湾 2.7 2.4 534 118,854  
昭26.10.14 ルース台風 九州南部 2.8 1 943 69,475  
昭28. 9.25 台風13号 伊勢湾 2.8 1.5 500 40,000  
昭34. 9.27 伊勢湾台風 伊勢湾 3.9 3.4 5,098 151,973  
昭36. 9.16 第2室戸台風 大阪湾 3 2.5 200 54,246  
昭45. 8.21 台風10号 土佐湾 3.1 2.4 13 4,439  
昭60. 8.30 台風13号 有明湾 3.3 1 3 589  
平11. 9.24 台風18号 八代海 4.5 3.5 13 845  
平16. 8.30 台風16号 瀬戸内海 2.5 1.3 2 15,561* 高松市における
浸水家屋数
平16.10.20 台風23号 室戸 2.9 2.5 3 13  
平22. 2.24 低気圧 富山湾 0.3 0.1 1 11  
注)T.P.:東京湾平均海面(Tokyo Peil)、海抜ゼロメートルのこと。
  最大偏差:高潮が生じなかった場合の推算天文潮位と実際に生じた潮位との差の最大値
(出典:海岸ハンドブック、気象庁HP、国土交通省資料)
高潮による主な被害 (昭和34年 伊勢湾台風、名古屋市等)

昭和34年伊勢湾台風では、伊勢湾周辺地域、とりわけ湾奥部の名古屋市を中心とする臨海低平地を中心に死者、行方不明者5,012人、住家全・半壊177,574戸の甚大な被害が発生。

伊勢湾台風による高潮は、伊勢湾全体の海面を1時間近くにわたって2m程度上昇させ、破堤総延長は湾奥部低平地を中心に220箇所33km近くに及んでいる。

背後地がゼロメートル地帯であったことから、排水完了までに3ヶ月後の12月下旬まで要した。

図 海岸堤防の被災状況
海岸堤防の被災状況
図 流木による住家への被害状況
流木による住家への被害状況
(出典:中央防災会議 災害教訓の継承に関する専門調査会資料)
高潮による主な被害 (平成16年 台風16号、高松市)

平成16年8月、香川県高松市では、台風16号による高潮で潮位が護岸を約70cm程度上回り、960ha、15,651戸の浸水が発生し、死者2名の被害が発生した。

図 台風16号による高松市内の浸水被害状況
台風16号による高松市内の浸水被害状況

3-2 海外における主な高潮被害

海外の主な高潮被害 (平成17年 ハリケーン・カトリーナ)

死者1,800人以上、避難者約130万人、全壊家屋約30万戸、約960億ドルの膨大な被害が発生。

ニューオリンズ市では、約8割が水没し、市民の約8割(約40万人)が避難。

避難時の混乱や孤立者の救助、避難所環境やライフラインの途絶による生活環境の悪化、衛生環境や治安の悪化など、災害対応において数多くの課題が発生。

図 ハリケーン・カトリーナ進路
図 ニューオーリンズ市の浸水状況
 
海外の主な高潮被害 (平成25年 台風30号(タイフーン・ハイヤン) )

平成25年11月、レイテ島を中心としたフィリピン中部では、過去最大規模の台風30号(ハイヤン)により段波状の高潮が発生し、死者6,166名、行方不明者1,785名、被災者1,608万名に及ぶ甚大な被害が発生した。

図 過去最大規模の台風30号(ハイヤン)により段波状の高潮が発生
 

3-3 高潮被害体験談

  • 平成11年台風第18号体験談(熊本県松合地区)

  • 昭和17年周防灘台風体験談

  • 昭和34年伊勢湾台風体験談①

  • 昭和34年伊勢湾台風体験談②

  • 昭和34年伊勢湾台風体験談③

  • 昭和34年伊勢湾台風体験談④

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