「岩木川心得」の図面集 |
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番号 |
工法名称 | 特徴 |
1 | 下流に向けて長く「出し」を設けて、川の流れを反対側によせ、崩壊しそうな箇所の水あたりを少なくする工法。 ※「出し」とは、蛇篭や石積みなどでつくった水制 |
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2 | 水の勢いを丸くなだめ、水勢を弱くして、崩壊しそうな箇所の水あたりを少なくする工法。 | |
3 | 連続して2,3箇所へ肬(いぼ)の形に出しを設けて、崩壊しそうな箇所の水あたりを少なくする工法。 | |
4 | 杭を用いて出しを形成する工法。また「長出し」の先や「丸出し」の水あたりに設置して、出しの強度を増すために用いられる。 | |
5 | 薄い「しがらみ」を用いて水が流れるようにして、「出し」の上流側に堆積物を集めるための工法 | |
6 | 柵(しがらみ)を用いて「出し」をつくり、土砂留めなどに用いる工法。 | |
7 | 堤防、川岸の縁から下流側に広くした「出し」を設ける工法。 | |
8 | 堤防下部の水あたりに蛇篭を伏せて付ける工法。 | |
9 | 水防工法のひとつで、堤防上に杭で端を固定した太い縄に「柳」の木を結びつけて、水あたりが大きい場所に「柳」を流して、堤防などへの水あたりを軽減させる工法。 現在の水防工法である「木流し工法」に相当する水防工法。 |
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10 | 水防工法のひとつで、石を詰めた俵に柳の枝を結びつけて、水あたりが強くて崩れた場所へ投げ込み、水底を安定させる。また「流し留」のように太い縄を結びつけて水あたりの強い場所へ流して、堤防などへの水あたりを軽減させる工法。 現在の水防工法である「木流し工法」、「むしろ張り工法」などに相当する水防工法。 |
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11 | 水防工法のひとつで、水位が堤防の高さの6割〜7割の内に、堤防の低いところを見極めて、木材などを堤防上に固定し、下から筵(むしろ)などを用いて覆い、堤防の高さを確保する工法。 現在の水防工法である「積土のう工法」、「せき板工法」などに相当する水防工法。 |
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12 | 水防工法のひとつで、堤防の裏側に漏水があった場合に漏水箇所の周囲に柱を立てて、柳の枝で編み込み、筵(むしろ)で覆って、漏水箇所を拡大させないようにする工法。 現在の水防工法である「月の輪工法」に相当する水防工法。 |
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13 | 水防工法のひとつで、漏水穴ができそうな場合に、堤防の馬踏から漏水穴までの縦穴をあけて、漏水穴に土を込める工法。 |
【各工法の読み方について】 工法の読み方は、地域や職人によって異なる場合があります。ここでは参考としてフリガナを振りました。 |
図面出典: | 野呂文次 『岩木川心得』 1803 弘前市立図書館所蔵 |
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