水管理・国土保全

  

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釧路川・新釧路川の主な災害

釧路川の主な災害

 釧路川の主要な洪水として、戦前では大正9年8月の低気圧がもたらした長雨による洪水があります。当時は新釧路川開通前であり下流部の釧路市街地が浸水しました。戦後では、昭和35年3月の低気圧による高温と大雨によって融雪出水が生じ、床下浸水1482戸、床上浸水722戸の被害をもたらした洪水がありました。 
 平成28年8月には、台風10号、停滞した前線と台風11号の接近により大雨が降り、この影響で釧路川の水位が上昇し避難判断水位を上回り、標茶町で避難勧告が発令されました。


発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1920(大正9)年 低気圧 死者・行方不明者 10名、家屋流失39戸、床上浸水1437戸、床下浸水701戸、氾濫面積17,100ha
1941(昭和16)年 台風 釧路地方 死者・行方不明者24名、家屋全壊28戸、家屋半壊21戸、家屋流失20戸、床上浸水959戸、床下浸水631戸、田畑流失浸水1,596ha
1947(昭和22)年 台風 北海道全域 死者・行方不明者11名、家屋倒壊33戸、家屋流失20戸、家屋浸水7,288戸、田畑冠水7,261ha
1960(昭和35)年 低気圧 釧路支庁管内全域 床上浸水722戸、床下浸水1,482戸、畑冠水252ha
1979(昭和54)年 台風 釧路市、阿寒町、鶴居村、標茶町、弟子屈町、釧路町 浸水面積544.2ha、建物被害734棟
1992(平成4)年 台風 釧路市 建物被害24棟
2003(平成15)年 台風 釧路市、阿寒町、標茶町、弟子屈町、釧路町 浸水面積138ha、建物被害3棟
2016(平成28)年 台風第11号 標茶町 床下浸水23戸(速報値)



大正9年洪水

 大正9(1920)年8月9日の冠水開始から14日の減水までの大きな被害全体は、「釧路川大洪水」と言われています。
 オホーツク海の高気圧と6日に日本海に発生した低気圧の影響から雨が降り止まず、十勝、北見も含めて河川が氾濫し、とりわけ釧路地方の被害が最もおおきかったといいます。
 釧路市街地では西幣舞(現在の旧釧路川とJR根室本線をはさんだ地域)から別保にかけて、大きな湖のようになったといわれてます。

「防災情報」(釧路開発建設部HP)

大正9年8月洪水時の釧路市




平成28年洪水

 平成28年8月、台風が連続して北海道に上陸し、全道各地で被害をもたらす記録的な大雨となりました。釧路川では、標茶水位観測所で避難判断水位を超えたほか、岩保木観測所、広里観測所、鳥取観測所で既往最高水位を観測しました。床下浸水23戸の被害が発生し、桜・旭・平和・富士と麻生の一部、1152世帯2376人に避難勧告が出され、避難所へ744人の方が避難しました。

第2回釧路川減災対策部会-資料2(出水状況)

冠水した町道(標茶町)
※標茶町役場から提供


増水した釧路川(標茶町開運橋)




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