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日本の国土の6割もの広い地域が積雪、凍結による道路災害、交通障害に見舞われています。除雪車(除雪トラック、除雪グレーダ、ロータリ除雪車)等は、そのような積雪寒冷地域の冬季間の安全で円滑な交通の確保に活躍していますが、その操作は、昼夜を問わず、また視界が悪く、雪が降り続き寒く厳しい作業条件下で行われるため、高い運転技術と経験を有する熟練のオペレータが行っています。
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- 除雪トラック
- 除雪トラックは、路面に積もった雪を、トラックの前に付けたスノープラウで道路の脇へよせて排除していきます。
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- 除雪グレーダ
- 除雪グレーダは、タイヤで踏み固められた圧雪を運転席の下にあるブレードにより削りとります。
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- ロータリ除雪車
- ロータリ除雪車は、降った雪や、積もった雪を路面から取り除くようにして走りながら雪を取り込み、回転翼の遠心力で、遠くへ飛ばします。
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除雪作業支援システムは、これまでに進められてきた建設機械そのものや一般車の自動制御技術に加え、近年の情報技術(IT)の飛躍的な進展に伴って開発されたさまざまな技術、具体的には走行支援道路システム(AHS)で開発された技術や、地理情報システム(GIS)などを活用することにより、豊富なノウハウの共有化、ITによる高い技術力の支援、作業の高速化、ワンマンオペレーティングの実現を目指すものです。
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- 走行支援道路システム(AHS)
- 事故の防止等の安全運転を支援するため、道路上の情報をセンサー等によって収集し、ドライバーに危険警告を行う「AHS-i」や、状況によりハンドルやブレーキ制御等の運転補助を行う「AHS-c」等を実現するシステムです。
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- 地理情報システム(GIS)
- 道路等から構成される基本的な地図データをベースに各種情報の検索・集計・解析等を行う情報システムです。
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- ワンマンオペレーティング
- 除雪車を1人乗車で操作することをいいます。通常、除雪車は2人乗車で作業を行います。
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ロータリ除雪車の操作支援のイメージ |
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豊富なノウハウが共有化されることで、複雑な気象・路面状況の判断支援を行い、作業の効率化・迅速化及び作業の意志決定のスピードアップが図られます。 また、IT技術によりオペレータの除雪車操作を支援することで、作業の高速化や安全性の向上が図られます。作業の高速化により、道路利用者の待ち時間短縮等の副次的な効果も生み出されます。 さらに、ワンマンオペレーティングの実現により、現在のサービス水準を維持しつつ、コストの縮減・再配分が行えるため、冬期道路管理の一層の効率化・高度化が図られます。
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