「新道路技術会議」による審査の結果、採択された研究(研究テーマ名と応募時の提案概要等)は以下のとおり。
【特定課題:自動運転社会の実現に必要な道路インフラについて】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 自動運転と道の駅を活用した生産空間を支える新たな道路交通施策に関する研究開発 | 有村 幹治 (室蘭工業大学) |
提案概要 | 北海道の農林水産業・観光等を担う「生産空間」では、人口減少によって公共交通や物流の維持が著しく困難化している。本研究は、「生産空間」に住み続けられる道路交通環境を目指し、自動運転や道の駅の活用の実装を含む道路交通施策のあり方について研究開発を行うことで、同様の問題に苦しむ全国他地域への貢献を目指す。 |
【特定課題:自動運転社会の実現に必要な道路インフラについて】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 対流型地域圏における自動走行システム普及に向けた新たな道路ストック評価手法 | 原田 昇 (東京大学) |
提案概要 | 中山間地域の人流・物流ネットワークへの自動走行システムの導入・普及を目指し、道の駅を拠点とする自動運転サービスの実用化を目指した実証実験を通じて、自動運転に対応した道路インフラと地域の小さな拠点となり得る道の駅が有すべき機能を明確化し、自動走行対応型道路ネットワーク整備計画の立案と、ストック評価のためのデータプラットフォーム及び自動走行対応型道路の路線計画評価モデルの開発を行う。 |
【特定課題:生産性向上を図り、ライフサイクルコストの縮減に資する道路構造物の補修・補強に関する技術開発】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 生産性向上とライフサイクルコストの削減に資する膨張材併用軽量床版の研究開発 | 岸 利治 (東京大学) |
提案概要 | 要求性能に応じて膨張材添加量を3段階に設定できる膨張材併用軽量コンクリート床版の開発を行うとともに、単位水量の少ない土木用の配合で軽量コンクリートをポンプ圧送により確実に施工する技術を構築する。 |
【特定課題:生産性向上を図り、ライフサイクルコストの縮減に資する道路構造物の補修・補強に関する技術開発】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 耐候性鋼橋梁の診断・補修技術の高度化についての研究開発 | 麻生 稔彦 (山口大学) |
提案概要 | 本研究開発では、耐候性鋼橋梁の効率的かつ合理的な維持管理を可能とするために、耐候性鋼材の腐食の診断技術および補修技術の体系的高度化を目的とし、診断補修マニュアルの構築を目指す。これにより、耐候性鋼橋梁の維持管理費の縮減が可能となる。 |
【政策領域1:新たな行政システムの創造】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 質の高い交通時代のモビリティの価値の計測手法開発に関する研究 | 藤原 章正 (広島大学) |
提案概要 | 異なる時間価値や時間制約を持つ移動主体が共生する超高齢社会において、交通の時間価値の計測方法を再構築する。この手法を3つの事例研究へ適用し、質の高い交通時代の道路事業の包括的評価手法の有用性についてフィールド実験を通じて検証する。 |
【政策領域3:新たな情報サービスと利用者満足度向上】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 観光流動把握を目的とした交通流動推定システムの研究開発※ | 宇野 伸宏 (京都大学) |
提案概要 | 観光流動の把握を主たる目的とし、ETC2.0、携帯電話系データ、経路探索履歴データなど様々なビッグデータを利活用し、観光トリップを主とした都市内の移動に関して、そのトリップパターンおよびトリップチェイン流動を推定するシステムを開発する。 |
※FS(実行可能性調査)研究として採択 。
【政策領域4:コスト構造改革】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 部分係数設計に向けた塑性化を考慮した鋼桁設計法の研究開発 | 宮下 剛 (長岡技術科学大学) |
提案概要 | 本研究は、断面の一部塑性化を許容した鋼桁の耐荷力特性を実験および解析により把握することを目的としている。さらに、各国の鋼橋の設計基準を分析し、現在の道路橋示方書では具体的に記述されていない、部材の一部塑性化を考慮した鋼桁の設計法の開発を行う。 |
【政策領域6:交通事故対策】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | 交通事故リスクマネジメント手法の研究開発※ | 吉井 稔雄 (愛媛大学) |
提案概要 | ネットワーク有効活用による安全性向上を目的とし、道路通行時における事故の起こしやすさ(以下「交通事故リスク」)を定量的に評価算定する方法を確立した後、同交通事故リスク情報を活用する交通マネジメント手法を提案・実施して、その有効性を示す。 |
※FS(実行可能性調査)研究として採択。
【政策領域8:道路資産の保全】
研究テーマ名と提案概要 | 研究代表者名 | |
研究テーマ名 | リモートセンシング技術を活用した道路土構造物の維持管理の効率化に関する研究開発※ | 古関 潤一 (東京大学) |
提案概要 | リモートセンシング技術(合成開口レーダー[SAR])を活用し、広域の道路土構造物の変状(軟弱地盤・スレーキング材料による長期沈下、アンカーのり面・深礎杭の変状、管理外の土石流・地すべりなど)について、過去に遡ってデータベースを作成することにより、劣化しつつある道路土構造物の性能・対策優先度を評価し、道路施設の点検・維持作業の効率化を図る。 |
※FS(実行可能性調査)研究として採択。
政策領域3、6、8(※を付しているもの)については、FS(実行可能性調査)研究として採択。