バリアフリー

宇都宮市、芳賀町、宇都宮ライトレール株式会社 「新設LRT「LRT」におけるユニバーサルデザインと地域活性化の展開」

講評

 一般に言われているLRT の都市における役割は、まず魅力ある都市と地域 の再生を担う役割があること。交通においては、[1]環境負荷軽減(環境負荷 の小さい交通体系の実現)、[2]公共交通のネットワーク充実(乗換え利便性 向上)、[3]交通手段転換による交通の円滑化(自動車交通がLRT に転換)、[4] 交通のバリアフリー化(誰もが安全に利用しやすい交通機関)、等の重要な 役割を果たすことである。  LRT「ライトライン」は、日本の今までのLRT と比較すると[4]交通のバリ アフリー化を満たしている数少ないLRT の一つと考えられる。

受賞者の取組

 ライトラインでは、障害者の利便性向上等のため、段差・隙間の目安値を全路線において達 成するとともに、幅員の確保やスロープの設置等の整備も行われており、バリアフリー化が高 い水準で整備されている。

●車両のバリアフリー
 超低床車両の比率は日本全国16 都市の超低床車両比率は平均29.6%である。この中で宇都宮市は100%であり、ほとんどの都市が割も満たない中で際立ったバリアフリー車両を導入している。



●車両とホームのバリアフリー
 選考委員会の秋山委員のサンプリングでの測定であるが宇都宮の停留場の多くが段差(3㎝)、隙間(7㎝)を守っている。これは珍しいことで、他の都市で守っているのは富山市の一部のLRTなどでいくつもない。


     車椅子による降車の様子               ベビーカーによる降車の様子
      

●ホームと道路のバリアフリー
 段差解消は多くの都市のLRTで実施されており、ライトラインもほぼ100%できている。

今後期待される取組

 ライトラインのバリアフリーの評価は上記3項目はほぼ達成しているが、道路横断・線路横断については、道路の線路横断の基準が出されて間もないこともあり、道路の横断はある程度行われているが、線路の横断はこれからの課題と考えられる。

ページの先頭に戻る