会議記録

開会・建設大臣挨拶・委員紹介・懇談会進行について
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第1回(平成11年3月12日)


 
第1回議事抄録
 

日時:平成11年3月12日(金) 17:00〜19:00
場所:東條会館 千鳥の間

  1.開会
    【大石技術審議官】
     
  2.建設大臣挨拶
    【関谷建設大臣】
     建設行政の使命は、住宅・社会資本整備を通じ、国土を適正にマネジメントし、真に豊かな社会を築くことにある。目前に迫った次世紀を更なる発展の時代としていく責任という意味では、建設行政の責任は重い。国民の暮らしを支える住宅・社会資本整備の使命を預かる立場として、国民の暮らしを切り口に、次世紀を展望した意見を頂き、住宅・社会資本整備のあり方の土台としたい。
 私は昭和13年生まれで、自分自身の考えも持っているので、それも発言していきたい。この懇談会では、ぜひ元気の素をどんどん出して欲しい。肩に力を入れず、ゆっくりのんびりと議論を進めていきたいと思うのでよろしく。
関谷建設大臣
     
  3.委員紹介
    【大石技術審議官】
    委員名簿へ
     
  4.懇談会の進行について
    【大石技術審議官】
     はじめに本日の懇談会の趣旨を説明したい。このような会議なのでそれほど多い資料は用意していない。配付資料の3ページ目にあるように、国土・環境、暮らし、家族、交流、住民参加ということをキーワードに、暮らしとインフラのあり方を語っていただきたいと考えている。
 変わり続けた暮らしということでは、ここ30ないし40年の間に室町時代からの暮らしぶりを大きく変化させたのではないか。具体的には、昭和40年に家庭内のエネルギーの25%を占めていた練炭や石炭が現在ではゼロに、23%程度であった電気エネルギーが40.3%にというように、家庭内で持っていたエネルギーをインフラ、ライフラインという形で家庭内に取り入れる形態に変化している。また、乗用車の家庭への普及率が1960年の1.2%から82%に、保有台数は1930年の100万台から7,000万台となっており、各家庭が個別の輸送手段を持つように変化している。さらに、都市と地方での生活格差も急速に解消され、例えば下水道の普及率では、東京で1966年に33%だったのが94%になっているのに対し、栃木で1.9%だったものが84.3%になっている。豊かさということでは、1960年にアメリカの16%であった1人当たりGNPが1995年には1.47倍になったこと、衣食住のうち食事から連想される第1のイメージがダイエットであるということなどがあげられる。
 これらの変化に対して、日本人のアイデンティティや心の豊かさを求めるような動きが見られ、大きな変化の予兆が感じられる。例えば高齢化については、平成10年に15%である高齢化率が2050年には中位推計で28.2%と予測されている。生産年齢人口については、すでに1995年に8700万人でピークアウトしており、2050年には7150万人に減少すると予測されている。そのような中では、暮らしと道路や河川、都市や住宅などのインフラについて原点から考える、どのようなサービスが必要なのかというような観点から考えていく時代がきているのではないか。国土や環境をつくっていく立場の建設省として、暮らしや家族、人間の交流、住民のインフラづくりという観点からどういう取り組みをしていけばよいかヒントを頂きたい。

 

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