玉虫厨子(飛鳥時代 国宝)
玉虫厨子と呼ばれるこの小さな厨子は7世紀の作で、高さ226.6cm、ヒノキとクスノキで作られた上に漆が塗られている。宮殿部には唐草文様が透かし彫りされた銅製の金具が取り付けられており、その下に、玉虫の羽が敷き詰められていることから、この名がついた。
この厨子は、推古天皇(554~628年)が所有していたとも伝えられている。精緻な仏教的装飾で有名で、正面扉には四方を守護する四天王のうちの2体が描かれ、側面扉には左右それぞれ2体ずつ、計4体の菩薩像が描かれている。また、下の須弥座には釈迦の前世の逸話をあらわす図も描かれている。そのうちのひとつは、釈迦の前世である王子が自分の服を木にかけている場面であり、このあと王子は崖から身を投げ、飢えた虎の親子に自らの身を食料として与えるのである。
