鉄道

鉄道の技術基準の整備

技術基準の性能規定化

1.技術基準改正の経緯
 平成10年11月、運輸技術審議会から答申された「今後の鉄道技術行政のあり方について」において、鉄道の技術基準については「原則として、備えるべき性能を規定した、いわゆる性能規定とする必要がある。なお、その規定は、体系的に、かつできる限り具体的な性能要件を示したものとする事が適当である。」とされた。  

2.性能規定化の体系
(1) 鉄道事業者の技術的自由度を高め、また新技術の導入や線区の個別事情への柔軟な対応を可能にするなどのため、省令(一部告示を含む、以下「省令など」)で定める技術基準は、できる限り体系的で具体的な性能要件を示した「性能規定」に移行する。
(2) 鉄道事業者の技術的判断の参考、国土交通省の許認可などの審査に際しての判断基準を明確にするため、省令などの解釈を強制力を持たないかたちで具体化、数値化して明示した「解釈基準」(鉄道局長通達)を策定する
(3) また必要に応じ、実務者の参考になるよう、国、(公財)鉄道総合技術研究所、鉄道技術系協会、鉄道事業者など関係者が連携しながら、省令など、解釈基準の設定根拠、考え方をまとめた「解説」を策定する。
(4) 鉄道事業者は、省令などに適合する範囲内で、解釈基準、あるいは解説などを参考にしながら、個々の実情を反映した詳細な「実施基準」を策定し、これに基づき施設、車両の設計、運転取り扱いなどを行う。
 鉄道事業者が策定する「実施基準」については、「解釈基準」にない「実施基準」の内容の確認及びそれの速やかな解釈基準への反映による広範な普及、個別手続き・事後チェックの効率化・迅速化などの理由から、その策定または変更に際し鉄道事業者は事前に国土交通省にその内容を届け出る。

3.鉄道技術基準省令の制定
 以上の趣旨に沿い、鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成13年 国土交通省令第151号、以下「鉄道技術基準省令」という)、施設及び車両の定期検査に関する告示(平成13年 国土交通省告示第1786号)及び特殊鉄道に関する技術上の基準を定める告示(平成13年 国土交通省告示第1785号)を平成13年12月25日付で交付し、本年3月31日に施行した。
 また、鉄道に関する技術上の基準を定める省令の解釈基準を平成14年3月8日付で鉄道局長から地方運輸局長あて通達した。

4.鉄道技術基準省令等の見直し
 技術基準省令等については、技術の進展等に合わせ、適宜、策定・見直しを行っている。

 

鉄道に関する技術上の基準を定める省令 
施設及び車両の定期検査に関する告示
 (施設及び車両の定期検査に関する告示の特例に関する告示(オリンピック開催期間限定))
特殊鉄道に関する技術上の基準を定める告示
鉄道に関する技術上の基準を定める省令等の解釈基準



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