都市計画

CO2排出量と都市構造

我が国における二酸化炭素排出量の総量のうち、都市における社会経済活動に起因すると考えられる3部門(家庭部門、オフィスや商業等の業務部門及び自動車・鉄道等の運輸部門)における排出量が全体の約5割を占めている状況にあります。
一方、わが国における都市計画区域は、国土面積の約1/4 を占め、総人口の94%が居住しています。そのうち国土の5%ほどである市街化区域等(市街化区域と非線引き都市計画区域内の用途地域)には、総人口の約8 割が居住しています。
また、建築着工統計によると、市街化区域等における住宅・建築物着工が全体の8 割程度を占めている状況です。
都市活動に起因する二酸化炭素排出量が人口に比例すると仮定すれば、これら3部門の二酸化炭素排出量のほとんどが都市計画区域から、そのうち8割程度が市街化区域等から排出されていることとなり、全体排出量の4 割程度が市街化区域等から排出されていることとなります。また、市街化区域の人口密度と都市の構造と運輸旅客部門の1人当たり年間二酸化炭素排出量には高い相関関係があり、低密度の都市の方が二酸化炭素排出量も多くなっています。



このため、都市における地球環境問題の対応策を講じることは、社会全体での地球環境問題への取組みの中で大きな位置を占めており、既に京都議定書目標達成計画においても、低炭素型の都市・地域構造や社会経済システムの形成及び温室効果ガス吸収源対策・施策が重要である旨について位置付けられているところです。

このような現状から、特に都市の低炭素化を促進していくことが強く求められているところであり、このたび施行された「都市の低炭素化の促進に関する法律」に基づき、多くの市町村において、都市の低炭素化の取組が推進されることが期待されています。

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