第3章 裁決における海難原因 7/9
3 油送船が関連した事件の海難原因
 油送船関連事件の裁決47件中、対象船舶50隻の事件種類の内訳は右図のとおりです。
(1) 衝突事件
 衝突事件の裁決における、対象船舶27隻の海難原因は右図のとおりです。
(2) 乗揚事件
 乗揚事件の裁決における、対象船舶10隻の海難原因は右図のとおりです。
〜油送船K丸防波堤衝突事件〜
 8月6日夜間、K丸(697トン)は、空倉のまま船長ほか6人が乗り組んで航行中、平戸瀬戸を北流の最強時に北航するにあたり、同瀬戸のわん曲した最狭部で南下船と行き会うこととなったが、汽笛信号を行ったり、減速するなどせずに続航し、田平港防波堤が至近に迫っていたが南下船により左転することができずに同防波堤に衝突した。
 衝突の結果、K丸は船首部に圧損を生じ、乗組員1人が骨折等の負傷を負った。

・船長が、見通しの悪い狭い水道のわん曲部に接近するとき、汽笛信号を行わず、南下船を認めた際、探照灯を照射したので自船が右側に寄れば無難に航過できると思い、行きあしを減ずる措置が不十分で、同わん曲部で他船と行き会うことを避けなかったこと。

〜油送船T丸漁船H丸衝突事件〜
 12月17日、T丸(699トン)は、船長ほか6人が乗り組んで航行中、船首方に底びき網漁に従事するH丸を視認できる状況で接近したが、船橋後部の海図台で後方を向き、目的地への入港時刻などの検討作業を行っていて見張りを十分に行っていなかったためそのことに気付かないまま続航して衝突した。
 衝突の結果、T丸はハンドレールに曲損を生じ、H丸は左舷側外板に亀裂を生じ、H丸乗組員4人が負傷した。

・船長が、目的地への入港時刻などの検討作業を行っていて、前路の見張りを十分に行わず、漁ろうに従事しているH丸の進路を避けなかったこと。

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       表紙     海難レポート2003概要版
メッセージ-CONTENTS-外国船の海難-最近の海難審判庁の動き-海難審判庁のしごと-裁決における海難原因-海難分析-資料編
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