特集 「外国船の海難」 3/7 裁決が行われた事件の状況1
平成14年
外国船海難の裁決が行われた事件の状況
  
裁決の1割弱を占め、そのほとんどが衝突
 平成14年に地方海難審判庁で裁決が行われた海難834件中、外国船が関連した海難は66件(71隻)で、1割弱に達しています。その事件種類は、衝突が61件と9割強を占め、他に乗揚4件、転覆(出航支援の引船が転覆)1件となっています。
発生当時の気象状況  霧中での事故の割合が高い
 66件の天候状況は、半数が晴で占めるものの、霧が11件と17%を占めています。裁決全体での霧の割合は5%ですので、霧中での割合が高くなっています。
 また、霧中での視程の状況をみると、200m未満が7件と濃霧の状況下で多く発生しています。
トン数・船種別の状況  大型外国船が日本の小型漁船と衝突
 衝突事件61件中、3件が外国船同士の衝突で、58件が日本船との衝突となっています。
 日本船と衝突した58件について、トン数の内訳をみると、下図のとおり、大型の外国船が日本の小型船と衝突する割合が圧倒的で、10,000トン以上の外国船が20トン未満の日本船と衝突したものが9件と16%を占めています。
 また、船種別にみると、外国船の9割が貨物船で、日本船の半数以上が漁船となっています。
発生地点の分布  九州北西岸〜瀬戸内海〜本州中部南岸〜東京湾 各地に広く分布
 66件のうち日本近海における63件の発生地点分布は、図のようになっています。
 特に、関門海峡周辺での発生が多く、瀬戸内海、大阪湾等にも広く分布しています。沿岸海域では、航海の目標として船舶の集中する主要な岬周辺での衝突が多くみられます。
衝突の相手船となった日本船側の損害  全損を除く31隻で2.8億円の修繕費
 58件の日本船との衝突事件について、日本船側の損傷状況をみると、7隻が全損(漁船4隻、貨物船3隻。)となっていますが、その損害額は判明していません。
 また、全損となった7隻を除く損害額が判明した31隻についての修繕費用のみをみると、最高額は約3,700万円(1,591トンの貨物船)を要しており、31隻の総額は2.8億円で、1隻平均修繕費は900万円に達しています。

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       表紙     海難レポート2003概要版
メッセージ-CONTENTS-外国船の海難-最近の海難審判庁の動き-海難審判庁のしごと-裁決における海難原因-海難分析-資料編
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