国土交通省では、毎年、全国で発生した水害による被害状況を「水害統計」として取りまとめています。
今回、平成12年に発生した水害による被害状況を取りまとめましたので、お知らせします。
なお、今回算出した被害額は、各都道府県から報告された被害家屋棟数等及び平成11年各種資産単位当たり評価額をもとに算出した速報値です。このため、最終的に被害額が確定するのは秋頃となる予定です。
1.平成12年の全国の水害被害額は約1兆2,050億円
内訳は図−1のとおり。
・一般資産等(家屋・家庭用品、事業所の償却・在庫資産、農作物等)被害額
約9,938億円(82.5%)
・公共土木施設(河川、道路等)被害額 約2,027億円(16.8%)
・公益事業等被害額(鉄道事業者、電力事業者等の保有する固定資産への被害額と営業停止損失の合計)
約85億円(0.7%)
なお、都道府県別の内訳は、図−2のとおり。公共土木施設の被害額を除き、その大部分を愛知県が占めている。
2.平成12年の水害の特徴
(1) |
平成12年の被害総額は過去5番目。
平成12年の一般資産等被害額は過去最大(図−3)。
※ 調査開始の昭和36年以降で各年の水害被害額を平成12年価格に統一して比較。 |
(2) |
一般資産等被害額の被害総額に占める割合は約8割となり、昭和36年の調査開始以降で最大(図−4)。なお、調査開始以降の平均は約3割。 |
(3) |
東海地方を中心とした9月の豪雨災害(豪雨及び台風14号による災害)による被害が甚大(全国で9,783億円、平成12年の全国の被害総額の約8割)(図−5)。特に、愛知県1県の被害額(8,655億円)だけで平成11年の全国の被害総額(9,120億円(名目値))にほぼ相当。 |
3.都市化の進展による水害被害ポテンシャルが増大傾向
水害による宅地の浸水面積は、昭和51年以降、減少傾向にある一方、これまで横ばい傾向にあった一般資産被害額は大きく増加した。これは、水害密度(浸水面積1ha当たりの一般資産の被害額)が増加傾向にあることによるものであり、都市化の進展による水害被害ポテンシャルが増大傾向にある(図−6)。
問い合わせ先
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河川局河川計画課 |
河川経済専門官 |
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(内線35-312) |
河川局河川計画課 |
経済係長 |
鮫田博之 |
(内線35-325) |
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