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記者発表

全国の河川における「フレッシュ度」について

平成16年12月3日
河川局 河川環境課

 河川水の利用の度合いを表す「フレッシュ度」を新たに定義し、いくつかの仮定のもとに全国の121の河川における代表地点において試算しました。その結果、都市化の進んだ関東や近畿の各河川において、指数が低くなる傾向となりました。

1.概要
 近年、上水道水源となっている河川水に対しては国民の意識がますます高まっていることから、このたび河川局では、河川に関する新たな指標の一つの案として、対象河川における流域からの排水量等を調査することにより河川水における利用の度合いを表す「フレッシュ度」を算出し、取りまとめました。
 この指標により、国民の河川水及び流域の水利用、水循環に対する関心、理解が高まることが期待されます。
 なお、本調査は昨年度のモデル河川における調査を踏まえ、対象を全国の主要な河川として実施したものです。
2.具体的内容
 国土交通大臣が直轄管理する河川の評価地点における「フレッシュ度」を算出しました。「フレッシュ度」が高いほど、算出地点を流れる水量に対して上流において都市用水として利用された水量の割合が少ないことを表します。
「フレッシュ度」:(1−算出地点での既使用水量/河川流量)×100%
※既使用水量とは、生活排水、下水処理場等排水、工場排水及び畜産排水の量とした。農業用水に由来する排 水については、河川に対する負荷の程度が現段階では不明であるため、今回は算入していない。
この定義式からも分かるように、「フレッシュ度」は評価地点の上流において使用された水量のみをもとに算出するもので、上流域における下水道の整備や各種の水質浄化の取組みが必ずしも適切に反映されるものではありませんが、それぞれの流域における土地利用や人口分布の実態及びその結果としての水利用の履歴を表したものであり、それぞれの流域の水循環を考えていく上で参考となるものということができます。今回の「フレッシュ度」の算出は、この点に主眼を置いたものです。
3.結果
 全国の河川における「フレッシュ度」をに示します。特に都市化の進んだ関東や近畿の各河川において、指数が低くなる傾向にあります。また、水質調査の結果と比較すると、フレッシュ度の高い河川は必ずしも水質の良い河川と一致していません。これは、上流域における水質浄化の取組がフレッシュ度の算定には反映されていないことによるためと考えられます。
 なお、今回算出された値は各河川において水質を観測している評価地点における値であり、各河川全体のフレッシュ度を表す値ではありません。
4.今後の予定
 今回の調査は、代表地点において様々な仮定をもとに算出したものであり、また、水質指標との比較からも明らかな通り、この指標のみをもって流域の水循環の良し悪しを評価できるものではありません。今後、水質改善のための取組み等を考慮した指標や都市用水以外の水利用を反映した指標等、流域の水環境をより明確に表す指標の検討について取組みを進めていく予定です。

(参考資料) フレッシュ度計算方法(PDFファイル 45.4KB)
(参考資料) 全国フレッシュ度一覧表(PDFファイル 122.0KB)
(図) 全国フレッシュ度マップ(PDFファイル 130.0KB)
(参考資料) 記者発表資料修正一覧表(平成17年5月)(PDFファイル 85.2KB)

問い合わせ先
 国土交通省 河川局 河川環境課
  課長補佐宮藤 秀之 (内線35452)
  係  長鈴木 彰一 (内線35463)
代表03-5253-8111  直通03-5253-8447



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