那賀川水系(徳島県)
4月26日から取水制限が行われていますが、既に徳島県管理の長安口ダムからの補給が停止し、その後、長安口ダム下流に位置する川口ダム(発電用)の最低水位以下の貯留水からの補給を行っていましたが、6月27日には、これも困難になりました。
このため、那賀川の自然の流量のうちから僅かに取水している状況で、取水可能な水量は工場や水路の保安用水のみとなり大幅に減少しています。これまで、阿南市及び小松島市の製紙工場などでは生産調整や生産品目の転換、回収水の利用などにより対応に努めていますが、一部では機械装置を最低限維持するだけの操業となっているなど、今後さらに被害の増大が予想されます。
【今後の見込み】
今後、仮に降雨の少ない状況が続き、ダムからの補給をこれまでと同じペースで実施した場合、四国の早明浦ダムなど複数のダムにおいて、1ヶ月内に貯水量が無くなる可能性があります。
【用語の説明等】
取水制限
少雨が長期化すると河川の流量が少なくなることから、農業用水、水道用水、工業用水として利用するため、上流のダムより水量の補給を行います。ダムの貯水量が大幅に低下し、十分な水量の補給を継続することが難しい河川では、河川からの取水を減ずる措置がとられます。
減圧給水
ある一定の取水制限率になった段階で、各家庭等に給水される水道の水圧を下げる措置がとられることがあります。減圧給水の度合いが高くなると、高台などでは水道の出方が悪くなるなど市民生活に影響が生じます。
貯水率
農業用水、上水道用水、工業用水のために用意された容量(利水容量)に対する現在の貯水量の割合を示したもの。
残存日数 (別紙2で示しているもの)
前の週と同じペースでダムからの補給を行った場合の残りの補給可能日数を目安として示したもの。降雨状況によって変動します。
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