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記者発表


(2)水源地対策の現状

     水源地対策は、ダム事業にともなう水没者の移転による、(1)コミュニティへの影響、(2)代替地や雇用の確保など生活再建に関わる不安、(3)下流受益地に対する強い不公平感などを考慮して、補償、生活再建対策等の個人対策に加えて、社会基盤、公益施設整備など様々な地域整備が実施されてきた。

     ダム事業においては、事業者が行う損失補償を中心として、水没関係住民の生活再建、水源地の生活基盤などの整備、上下流の相互理解を深めるための施策など、水源地に対する手厚い対策が実施されている。これらは、図− 2に示すように、(1) 補償、(2)水特法及び電源開発促進税法、電源開発促進対策特別会計法並びに発電用施設周辺地域整備法(以下、「電源三法」という)、(3) 基金及び(4)その他を基本として構成されている。


    図−2 水源地対策の構成

     1) 事業者の補償

      ○ 一般補償

      「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」に基づき実施されている。

      ○ 公共補償

      「公共事業の施行に伴う公共補償基準要綱」に基づき実施されている。

     2) 水特法及び電源三法

      ○ 水特法

       ダムまたは湖沼水位調節施設の建設によって、その基礎条件が著しく変化する地域に対して、生活環境や産業基盤などを整備することによって、関係住民の生活の安定を図り、ダムや湖沼水位調節施設の建設を促進するために制定された法律である。

      表−1 水源地域整備計画対象事業の整備状況 ( )内対象ダム数

      事業名称  単位  水特法指定
      ダム (16)
      水特法未指定
      ダム(65)
      (1) 市町村道舗装率 70.9 68.8
      (2) 下水道の有無別大字数の割合 20.2 10.1
      (3) 幼稚園数+保育所数+小学校数+中学校数 箇所 9.0 6.8
      (4) 病院数+診療所数 箇所 6.5 8.7
      (5) 公民館数 箇所 6.3 5.0
      (6) 集会所数 箇所 35.4 20.2
      (注1)1.:「市町村道舗装延長÷市町村道総延長」
          2.:「下水道が「有」大字数÷全大字数」
          3.:「(幼稚園・保育所数+小学校数+中学校数)÷大字内0〜14歳人口千人」
          4.:「(病院数+診療所数)÷大字内人口1万人」
          5.:「公民館数÷大字内人口1万人」
          6.:「集会所数÷大字内人口1万人」
      (注2)重複する大字は除く
      (注3)建設省及び水資源開発公団が管理しているダムを対象(平成10年度建設省調査)

      ○ 電源三法

       一般電気事業者が販売する電気に電源開発促進税を課し、それを財源として、電源立地促進対策交付金を対象発電施設のある市町村及び周辺市町村に交付し、それによって発電施設周辺の生活環境整備などを促進するために制定された法律である。

     3) 基 金

       補償による措置、水特法及び電源三法による措置以外の水源地対策全般について、国や関係地方公共団体から拠出された基金の果実を活用し、水没関係住民のための生活再建対策事業及び水没関係地域に対する振興対策事業が実施されている。

     4) その他

    •  関係地方公共団体による公共事業の優先的な実施などが、様々な地域開発制度を活用して実施されている。


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