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河川局

歴史・風土に根ざした郷土の川懇談会 -日本文学に見る河川-

歴史・風土に根ざした郷土の川懇談会
-日本文学に見る河川-
第一回議事録

平 成12年8 月24日(木)
14:00〜16:00

場所:中央省庁合同会議所


 歴史・風土に根ざした郷土の川懇談会 -日本文学に見る河川-
第一回議事録


1.開会の挨拶
○事務局  
  ただいまから、「第1回歴史・風土に根ざした郷土の川懇談会−日本文学に見る河川−」を開催させていただきます。
 本懇談会は、日本文学などにおいて、河川がどのように取り上げられているのかを探り、歴史と風土に根ざした郷土の川づくりがいかにあるべきかなどについてご検討いただくために設置されたものです。
 懇談会の構成ですが、文学、芸術、景観、河川等の専門家・学識経験者の皆様から構成をさせていただき、委員長は京都造形芸術大学の芳賀先生にお願いをしております。懇談会の進め方は、毎回、委員の先生のほうから話題をご提供いただきまして、それをもとにフリーディスカッションをしていただく形式を考えております。期間は1年程度で、今年と来年、2カ年にわたって全体で5回〜6回程度の懇談会を開催したいと考えています。
 
○委員長 芳賀です。今お話にありましたように、どういうわけか、建設省の河川局の人に引き込まれまして、平成何年かの研究会、そして、前回の河川における伝統技術の活用の方法についての審議会の2つに関わりました。今回、続けて、この「歴史・風土に根ざした郷土の川懇談会」の座長役になりました。私は、河川のことは専門でも何でもありませんが、どうぞ皆様、よろしくご指導くださいますようにお願いいたします。
 この懇談会は、大体1回が2時間ぐらい、年間に5、6回ですから、そんなに忙しいというわけではありません。いろいろな委員の方に自分の一番関心をお持ちの点についてお話し頂き、それをめぐってその1回の会合の残りでこの議論をするということですから、わりあい気が楽な懇談会です。
 建設省も、河川をかみそり堤防で固めたり、やたらにダムをつくったりで、いろいろ評判が悪かったこともありますが、最近数年、次第に改悛の情をあらわしまして、だんだんそういうところを、もっと歴史・風土に根ざして、人間の、その土地の日常の人々に即した形で、昔の形を生かしながら川を活用していこうと大きく方向を転換しつつあるようであります。現在もその動きはこの建設省の中でも続いておりまして、いろいろな話を新聞や雑誌などで読むところであります。
 やはり日本の国土、それからその国土の上で営まれてきた日本人の生活というものは、古代から、河川と非常に密接に親密に結びついてきたわけです。それがこの文学、あるいは美術、その他いろんな面にも、実に多彩に表現されている、これほど豊かに川の文学を持っている、川の芸術を持っている国民というものも、世界の中でそう多くはないのではないかと思われるほどです。
 今回の懇談会では、その川と人との関わりを、歴史、それから殊に文学を中心とした芸術の中でたどり直してみるということが眼目でありますので、皆様、それぞれお持ちの知識を、この懇談会で傾けていただければと思っております。
 この懇談会には、先ほどご紹介がありましたように、それぞれの分野で大変ご活躍の方々がおそろいくださいました。今日は、自己紹介を兼ねて、自分と川との関わり、自分が好きな川の芸術なぞを挙げながらお話をいただき、その後に、久保田淳先生に「隅田川の文学」ということでお話をいただくという予定になっております。
 
 今橋さんは美術。尾田さんはもともとこの河川局のボス。川本さんは永井荷風と隅田川のことに詳しい。久保田さんは、ちょうど今日隅田川についてお話しいただく。五味さんは、日本中世史で、絵巻物なぞもよく扱っていらっしゃる日本史の専門家。高橋さんは、万葉集が殊にお詳しい専門家。樋口さんは、景観論、景観学の観点から、この河川の問題を論じていただける。光田和伸さんは、私が前におりました国際日本文化研究センターの助教授で、中世・近世の俳諧、和歌について、非常にお詳しい。それから、宮村さんは河川工学のご専門で、一番河川に詳しい方です。我々があまり文学・芸術に傾いたときに宮村さんが足を引っ張ると、そういう役割かと思っておりますので、どうぞよろしく。(笑)
 

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