水管理・国土保全

  

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子吉川の主な災害

洪水と渇水の歴史
水害の歴史
子吉川での近年の大規模な洪水は、昭和47年7月、昭和55年4月、平成2年6月に発生しているが、小規模な洪水は毎年のように発生しています。
 子吉川の洪水は、ほとんどが前線性降雨によるものです。降雨量の地域分布は、鳥海山周辺が多く、平野部、沿岸部との差が明確になっています。
流路延長も比較的短く河床勾配も急な子吉川の流出特性から、洪水の到達時間は短く、洪水波形はシャープなものであります。


洪水浸水実績図

発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1947年(昭和22年) 前線及び低気圧 由利本荘市 床下浸水 842戸、床上浸水 1,437戸、全半壊 26戸、農地 4,113ha
1955年(昭和30年) 梅雨前線 由利本荘市 床下浸水 896戸、床上浸水 361戸、農地 2,635ha
1969年(昭和44年) 梅雨前線 由利本荘市 床下浸水 31戸、床上浸水 6戸、農地 249ha
1972年(昭和47年) 豪雨 由利本荘市 床下浸水 326戸、床上浸水 197戸、全半壊 1戸、農地 1,827ha
1975年(昭和50年) 低気圧による豪雨 由利本荘市 床下浸水 518戸、床上浸水 152戸、全半壊 5戸、農地 138ha
1980年(昭和55年) 低気圧 由利本荘市 床下浸水 134戸、床上浸水 68戸、農地 4ha
1981年(昭和56年) 前線及び低気圧 由利本荘市 床下浸水 6戸、床上浸水 1戸、全半壊 1戸、農地 189ha
1984年(昭和59年) 低気圧に伴う前線 由利本荘市 床下浸水 147戸、床上浸水 61戸、全半壊 2戸
1987年(昭和62年) 停滞前線による豪雨 由利本荘市 床下浸水 24戸、全半壊 2戸、農地 226ha
1990年(平成2年) 梅雨前線 由利本荘市 床下浸水 20戸、床上浸水 4戸、農地 702ha
1997年(平成9年) 梅雨前線 由利本荘市 床下浸水 8戸、床上浸水 2戸
1998年(平成10年) 梅雨前線 由利本荘市 床下浸水 222戸、床上浸水 124戸、全半壊 4戸、農地 498ha
2002年(平成14年) 梅雨前線及び低気圧 由利本荘市 床下浸水 7戸、床上浸水 1戸、農地 84ha
2007年(平成19年) 前線及び低気圧 由利本荘市 床下浸水 72戸、床上浸水 4戸、農地 299ha
2011年(平成23年) 梅雨前線及び低気圧 由利本荘市 床下浸水 85戸、床上浸水 46戸、農地 257ha
2013年(平成25年) 梅雨前線 由利本荘市 床下浸水 4戸、農地 113ha
既往洪水の概要



昭和47年7月洪水

樺太付近から南西にのびる前線が、朝鮮元山沖にある低気圧の中心を経てさらに南西にのび、低気圧の東進に伴い、子吉川流域では、7日早朝より降りだし、夜に入って雨は次第に強くなった。
その後も前線は、東北地方北部に停滞し、継続的に強い雨を降らせた。
8日の日中は若干弱まったが、夜になって前線が南下し始め、雨は再び強くなり、8日夜半ごろから強い雨の区域は県南部に移り、9日過ぎにはほとんど止んだ。
 この前線の停滞は、5日15時頃から9日12時頃まで県内ほぼ全域にわたって100~200mmもの大雨を降らせた。
 流域内の西矢島では8日9時から9日9時までの日雨量は140mmを記録し、7日9時から9日9時までの総雨量は193mmに達した。
 このため、二十六木橋水位観測所では、9日4時には指定水位3.30 mを超え、3.34 mに達し、9日6時には警戒水位4.00 mを超えて4.25 mに達し、なお上昇して9時30分には最高水位5.91 mになった。
 この洪水は、人的被害こそなかったものの各所で破堤を生じ、住家の全・半壊、床上浸水など、甚大な被害を受けた。


S47.7子吉川(救助を受ける住民)


S47.7子吉川(宮内地区における堤防の破堤箇所を右岸より望む)



昭和55年4月洪水

日本海中部に発達した低気圧が東北に進み秋田県内に近づいたため、県内全域にかけて4月6日未明から雨が降り出し、山間部の融雪も加わり子吉川が増水した。
 この洪水の特徴は、雨量が100mm以下とあまり多くないにもかかわらず、融雪が加わったため二十六木橋で計画水位を越し、観測以来の最高水位6.40mを記録した。
 旧本荘市及び旧由利町では、6日午後水害対策本部を設置して洪水に対処し、旧本荘市の中島地区5世帯と旧由利町山本、蟹沢、立井地区16世帯にそれぞれ避難命令を出した。
 この洪水により、本荘市及び由利郡内では住家の浸水などの被害を受けた。

S55.4子吉川(欠壊した尾花沢地区の河岸)


S55.4子吉川左支川大沢川(はん濫による市街地の浸水)



平成23年6月洪水

6月22日梅雨前線が、華中から朝鮮半島を通って東北地方にのびて停滞し、前線上の低気圧が24日に東北地方に接近した。
 この前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発となり22日~24日にかけて秋田県を中心に広い範囲で大雨となった。
 流域では大清水観測所の総雨量503mmを最高に、冬師観測所:334mm、矢島観測所:272mm、笹子観測所:205mm、小栗山観測所:201mm、田代観測所:195mm、山内観測所:180mm、本荘観測所:178mm、東由利観測所:169mm、赤田観測所:165mmを観測した。
 この降雨により、子吉川の直轄管理区間に設置している水位観測所全6観測所のうち、4観測所で計画高水位を越える記録的な洪水となった。


H23.6子吉川及び右支川石沢川(はん濫状況)


H23.6子吉川右支川石沢川(越水状況)



過去の主な渇水
発生年月 取水制限延日数 最大取水制限率 子吉川の瀬切れ発生日数
平成元年7月~8月 22日間取水中止 - -
平成6年7月~8月 35日間取水中止 - -
平成11年8月 16日間取水中止 - -
平成13年7月~8月 14日間取水中止 - -
平成18年8月 13日間取水中止 - -
平成19年8月 4日間取水中止 - -
平成20年8月 3日間取水中止 - -
平成23年7月~8月 28日間取水中止 - -
平成24年7月~10月 69日間取水中止 - -
平成27年5月~10月 79日間取水中止 - -
平成28年6月~8月 27日間取水中止 - -



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