水管理・国土保全

  

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阿賀川の主な災害

水害の歴史

阿賀野川流域において発生した大洪水の降雨要因は、阿賀川では台風に起因するものが多く見られますが、只見川及び阿賀野川では、台風、梅雨に起因するものが相半ばしています。
 古くからの洪水記録をみると、阿賀野川流域において発生した大洪水は、1536年から1912年(明治45年)に至る370年間におよそ60回を数え、6年に1回は大きい被害にあっていました。戦後も頻繁に大きな洪水が発生し、流域内は甚大な被害に見舞われました。


昭和33年9月洪水

発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1913(大正2)年8月27日 台風 死者・行方不明者13名、堤防決壊288箇所、家屋全壊・倒壊35戸、浸水戸数1,006戸
1941(昭和16)年7月23日 台風 死者1名、負傷者2名、家屋流失9戸、浸水家屋973戸、田畑浸水4,266町歩。阿賀川堤防の決壊、門田地内で700m、神指地内で150m
1947(昭和22)年9月15日 カスリーン台風 渡場地先の堤防決壊
1949(昭和24)年8月30日 キテイ台風 床上床下浸水250戸等となった。 阿賀川堤防の決壊流出、神指中四合地内の延長20m
1956(昭和31)年7月15日 活発化した前線 死者29名、行方不明者6名、重軽傷者5名、家屋全壊57戸、家屋流出57戸、家屋半壊52戸、家屋一部破損53戸、床上浸水1,909戸、床下浸水7,465戸
1958(昭和33)年9月18日 台風21号 死者6名、堤防決壊381箇所、家屋被害215戸、浸水家屋2,433戸
1958(昭和33)年9月27日 台風22号 家屋全壊流出76戸、半壊150戸、家屋浸水1,869戸
1969(昭和44)年8月12日 活発化した前線 死者3名、負傷者9名、行方不明者8名、家屋の全壊27戸、家屋の半壊57戸、家屋の流失16戸、床上浸水514戸、床下浸水548戸
1978(昭和53)年6月27日 梅雨前線 家屋全半壊1戸、床上浸水56戸、床下浸水428戸
1982(昭和57)年9月13日 台風18号 家屋全壊1戸、床上浸水22戸、床下浸水248戸、農地浸水267ha
1986(昭和61)年8月4日 台風10号 家屋浸水8戸、農地冠水176ha
1989(平成元)年8月6日 台風13号 死者11人、負傷者4人、半壊家屋26戸、一部半壊15戸、床上浸水135戸、床下浸水145戸
1995(平成7)年8月3日 停滞前線 阿賀川の河道災害、及び流域内家屋、農地等に被害が発生
1998(平成10)年8月12日 ~9月16日 台風5号 数次の降雨により、2箇所の緊急復旧災害を含む河道災害及び塩川町の内水被害等を初めとする多大な被害を発生。
2003(平成14)年7月11日 台風6号 床上浸水22戸、床下浸水83戸、農地浸水255ha
2003(平成14)年10月1日 台風21号 床上浸水46戸、床下浸水175戸
2011(平成23)年7月30日 梅雨前線 行方不明1名、家屋全半壊235戸、床上浸水80戸、床下浸水193戸
2015(平成27)年9月10日 梅雨前線 床上浸水6戸、床下浸水44戸



昭和22年9月洪水(カスリーン台風)

マリアナ諸島東方海上で発生した台風9号は、房総半島南端をかすめて東方海上に至り、9月15日から16日にかけて阿賀野川全流域に豪雨が降り続き、2日間雨量では山科193.0mm、馬下156.2mmを観測しました。このときの洪水によって、阿賀野川では渡場地先の堤防決壊や橋梁の流失等の被害が発生しました。阿賀川、湯川等では一斉に氾濫、決壊し、会津一帯では、大正2年洪水以来の田畑の冠水や家屋の浸水被害が発生しました。




平成14年洪水(台風6号・21号)

〈台風6号〉
7月10日から11日にかけて福島県内をおそった台風6号及び台風に影響された梅雨前線により、山科上流域平均で約160㎜、大川ダム上流域で平均230㎜の雨量を観測しました。この雨の影響で11日1時に山科水位観測所で警戒水位を超え、8時から10時にかけて宮古水位観測所並びに山科水位観測所において危険水位にせまる出水となりました。山科水位観測所での最高水位は7.56㎜(7月11日9時40分)、最大流量は暫定値ながら約3,570m3/sと既往最大流量を観測しました。

〈台風21号〉
10月1日から2日にかけて発生した台風21号は、同様の経路をとった台風6号や昭和57年の台風18号に比べ、北上する速度が速かったため大川ダム上流域平均雨量は少ないものの、大川ダム地点で最大時間降雨量48㎜を記録するなど短時間に集中的な降雨があり、大川ダムが管理開始後、最大流入量を記録し、また山科においても平成14年に2度目の3,000m3/sクラスの出水が発生する結果となりました。


田畑・道路 冠水被害状(喜多方市山崎(5K)地先)


内水被害の様子



平成27年9月洪水(台風18号)

台風18号から変わった低気圧の影響により、阿賀野川水系阿賀川の上流域では、記録的な豪雨となりました(阿賀川の観音山雨量観測所では、9月8日7時~11日10時にかけて累計雨量513㎜(時間最大37㎜)を観測)。
 阿賀川では、馬越水位観測所で避難判断水位を超過し、観測史上4番目となる最高水位T.P.5.23mを記録しましたが、上流の大川ダムの洪水調節により、水位上昇を抑え、被害軽減に努めました。また、阿賀川沿川に排水ポンプ車を出動させ、浸水被害の軽減を図りました。


大川ダム洪水調節状況(9月10日10時頃)


山崎排水樋管ポンプ車排水状況(阿賀川右岸5.0k付近)



過去の主な渇水
平成28年の渇水
阿賀川では、冬期の降雪量が平年と比べ少なく、6月の梅雨入り後もまとまった降雨がないまま梅雨明けとなり、記録的な渇水となりました。
 このため、関係機関と情報共有するとともに節水しながら効率的に活用するよう渇水対応を実施しました。



渇水状況


発生年月 取水制限延日数 ※1 最大取水制限率 阿賀川の瀬切れ発生日数
平成28年7月~8月 27日
※1は、ダムからの利水補給量を減量し、利水者はその範囲内で取水した日数を示す。 



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