五ヶ瀬川の下流部は、延岡市の三輪で大瀬川と分かれ、その水域にはカワアナゴ、カマキリなどの貴重な魚類が生息しています。一方、大瀬川には百間(ひゃっけん)、三須(みす)、安賀多(あがた)といったアユの産卵場があります。また三須付近の広大な中州や河川敷にはカヤネズミが生息するオギ原が広がっています。
河口周辺ではアカウミガメの産卵が見られる砂浜が存在し、大瀬川の鷺島(さぎしま)橋下流にはセッカ、オオヨシキリなどが生息するヨシ原が広がるとともに、サギ類が営巣する河畔林が見られます。
また、最大支川である北川は、湧水に支えられた湿地やワンドが点在し、ハマボウ及びオグラコウホネなど70種以上もの貴重種が生育・生息しています。さらに水衝晶部の崖地の淵には河畔林があり、瀬はアユの産卵場となっています。汽水域にはカワスナガニが広く分布し、川島(かわしま)、大峡(おおかい)より下流には、コアマモ群落が形成されており、アカメなどの稚魚の生息場所となっています