トラブルが発生したときに一番大切なのは、まずパニックに陥らないこと。そして、トラブルが発生したことを後続車に知らせることです。冷静さを失ってしまうと正確な判断ができなくなり、トラブルを解決するどころか、追突など第2のトラブルを起こしかねません。
ハザードランプを点滅させながら、できるだけ速やかにクルマを路肩に寄せ停止させます。それから停止表示機材を約30メートル後方に置いて、状況によっては発煙筒を点火し、停止表示機材のそばに置きましょう。
タイヤのパンクやバーストは、どこで起きるか分からないトラブルの一つ。それだけにタイヤ交換は、ぜひマスターしておきたいトラブル対処法です。
取り付けたスペア・タイヤが、応急用タイヤの場合、パンクしたタイヤを早く修理して、元の位置に取り付けてください。
パワーウィンドをはじめ、スライド・ルーフ、カー・ステレオ、エアコンなど、クルマの装備は充実するばかり。それにともなってバッテリの消耗も激しくなっています。当然、バッテリあがりのトラブルも増加することになります。バッテリあがりには、救援車と自分のクルマの電源をつなぐ、ブースタ・ケーブルが必要になります。このケーブルがなければ、エンジンを始動させることができません。長距離ドライブや雪山などへのドライブ前には、ブースタ・ケーブルを用意しておき、救援車のバッテリとの接続の仕方もマスターしておきましょう。
オーバー・ヒートは、早期発見、早期対処がクルマのダメージを最小限におさえます。長い坂道での低いギヤ走行や、渋滞時のノロノロ運転が長く続くと、冷却水の温度が異常に上がってオーバー・ヒートが起きやすい状況になります。オーバー・ヒートが起きた場合は、他のクルマの走行のじゃまにならない安全な場所にクルマを停止させ、ボンネットを開け、風通しをよくしてやり、エンジンはそのままかけておきます。太陽の当たらない日陰に駐車させるのが最良です。オーバー・ヒートの原因として、冷却水の不足、ファン・ベルトの切れやゆるみなどが考えられます。オーバー・ヒートが起きたからといって、エンジンを急に止めると、エンジン・オイルの循環が停止し、油膜切れを起こして焼け付く心配があるので注意しましょう。