航空

航空交通管制情報処理システムのフェイルセーフのあり方等に関する技術検討委員会

1.設立趣旨

1) はじめに

平成15年3月1日朝7時、東京航空交通管制部にあるFDP(飛行計画情報処理システム)がシステムダウンし、20分間全国の空港から航空機が出発できなくなり、その後も通常よりも時間間隔をとった出発制限を行った。

FDPは7時54分、1系統が復旧し、10時58分には2系統とも復旧したが、このシステムダウンの影響で、手動で飛行計画情報を入力しつつ管制運用を行わざるを得ない等の制約により出発制限を段階的に解除したことから、システム復旧後も航空機の運航に大きな支障が発生した。

その後の調査により3月1日未明に実施したプログラム変更が今回のシステム障害の原因であることが明らかとなったことから、このような障害を二度と発生させないよう、プログラムの変更等に当たっては実態に即した徹底したテストランを行い、プログラムの品質管理を確実に実施することを直ちに実施可能な対策とすると共に、万一障害が発生した場合には、その影響を最小限に食い止め、FDPシステム全体がダウンすることのないようにフェイルセーフのあり方等についての検討を至急進めることとした。


2) 委員会の必要性

このため、このような検討をより高い専門技術的知見に基づき、また、客観的に進めるため、部外の学識経験者を含む技術検討委員会を設け、その原因を確認するとともに、評価方策やフェイルセーフのあり方等について、広く意見を聞きつつ、適切な結論を得ることとした。


3) 委員会の作業

今回のFDP障害に係る原因を確認するとともに、速やかに講ずべき再発防止のための改善策の検討等を優先的に実施し、FDPシステムアーキテクチャの問題点及びSDECCにおけるプログラムの評価・検証方法を検証する。
一定の取りまとめ結果が得られた後は、FDPのみならず管制保安部の掌握する航空交通管制情報処理システム全般についてのフェイルセーフについて検証及び今後の組織・体制のあり方について、その問題点及び改善策を整理する

 

2. 委員名簿(PDF形式)

 

3.開催状況

第1回 平成15年3月17日 検討委員会の全体計画説明/航空交通管制情報処理システムの概要/FDPシステム障害に至った経緯及びその影響について 等

第2回 平成15年4月17日 主な航空交通管制情報処理システムの開発コンセプト等について/SDECC(システム開発評価・危機管理センター)におけるプログラム評価・検証方法の緊急改善策について

第3回 平成15年5月19日 再拡張後の飛行経路とその影響について/再拡張後の羽田空港の国際化について/再拡張による全国的経済波及効果について

第4回 平成15年6月23日 中間とりまとめについて

第5回 平成15年10月30日 次期RDP及びFDMS整備工程並びにフェイルセーフ対策の概要について/次々期システムのあり方についての検討

第6回 平成16年3月3日 FDP障害の再発を防止するために緊急に実施すべき対策について/国内外のシステムについての調査報告/今後の委員会について

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