「港湾労働者不足対策アクションプラン」を策定 ~未来の港湾物流の維持・発展のために~
国土交通省では、港湾労働者の不足の実態を踏まえ、今後講ずるべき施策を盛り込んだ「港湾労働者不足対策アクションプラン」を策定しました。
私たちの生活や産業を支えている物資の輸出入の99%以上が港湾を経由しており、安定的な港湾物流の確保は非常に重要ですが、近年、港湾における物流の担い手不足が急速に顕在化してきています。
2020年12月から翌年1月にかけて全国の港湾運送事業者を対象に実施した「港湾労働者不足に関する実態調査」において、事業所の過半数で港湾労働者が不足しており、4割以上で港湾運送への影響が生じているなど、港湾労働者の不足の実態が判明しました。
本調査及び本年実施した経営状況に係る調査結果を受けて、今般、今後講ずるべき施策を盛り込んだ「港湾労働者不足対策アクションプラン」を策定しました。今後、当該プランに従って関係者と連携しつつ、所要の施策に取り組んでまいります。
〇港湾労働者不足対策アクションプラン
〇港湾労働者不足対策アクションプラン[ダイジェスト版]
[1] 港(みなと)のしごとを知ってもらう
- 日本港運協会が動画・PR素材を作成し、国土交通省が後援名義や協力名義等を発出し、官民連携して周知。
- 港で働く方々と国の職員との懇談会を開催し、情報発信。
[2] 働きやすく、働きがいのある職場の確保
- 女性、高齢者等にも働きやすい労働環境の整備に係る取組事例集を作成し、周知。
- 遠隔操作RTGの導入支援や、ガントリークレーンの操作技術の継承支援をするなど、AIを活用して港湾荷役スペシャリストの業務を支援し、コンテナターミナルの生産性向上・労働環境整備を実施。
[3] 事業者間の協業の促進
- 港湾運送事業のうち他の種類の港湾運送事業を行う事業者や、他の港湾の事業者との協業を容易にするため、協業を目的に新たに港湾運送事業の許可を受ける場合の基準を弾力化。
- 事業協同組合の活用や荷役機械の共同化による協業の促進。
[4] 適正な取引環境の実現
- 港湾運送料金と取引条件・商慣行のアンケート調査を実施(令和4年2月から3月に実施)。
- 調査結果を踏まえ、令和4年度中に通達の改正等の必要な措置を講じるとともに、同年度中に船社・荷主に対する周知と協力要請を実施。
冊子「“みなとのおしごと”~その魅力~」を作成
港で働く方々と国の職員との懇談会を開催し、「今」働かれている、若手の港湾荷役のスペシャリストの方を中心に、[1]仕事の魅力や働きがい、[2]就職に至るまでの経緯などについて、国土交通省の職員が直接伺ったお話から主なものを抜粋して作成しております。
主に港湾運送事業者に配布し、職場説明会や学校訪問など職場紹介の際に活用いただくことを想定しております。
〇「“みなとのおしごと”~その魅力~」
「“みなとのおしごと”~その魅力~」の概要
[1] みなとのおしごと“ここが魅力”
・物流を支えている、やりがい、達成感
・ダイナミックさやスケール、他では経験できない職種である
・働きやすさ
・資格取得 など
[2] みなとのおしごと“就職のきっかけ”
・自身の興味やあこがれ、経験を生かせる
・学校やハローワーク、職場説明会
・家族や知人からの紹介
・会社の特徴や受け入れ体制 など
[3] “オフ(休日)の楽しみ方”
・子供と一緒に遊んだりしていて週末は楽しく過ごしている など
冊子「“働きやすく、働きがいのある職場へ” ~港湾運送事業者による先進的な取組事例~」を作成
事業者が行う、[1]女性が働きやすい環境の整備等、職員の働きやすい環境整備に向けた取り組みや、[2]それを踏まえた人材確保の取り組みなど、先進的な取り組み例について、国土交通省が直接お伺いしたものから主なものを抜粋して作成しております。
主に港湾運送事業者に配布し、職場環境の改善や新規採用に向けた取り組みなどに役立てていただくことを想定しております。
〇「“働きやすく、働きがいのある職場へ”~港湾運送事業者による先進的な取組事例~」
「“働きやすく、働きがいのある職場へ”~ 港湾運送事業者による先進的な取組事例~」の概要
第1部 働きやすく、働きがいのある職場に向けた取り組み
・女性が働きやすい環境の整備
・暑さ対策、粉塵対策など
・勤務体系や処遇に関するもの
・給与に関するもの
・職員の支援に関するもの
・職員配置に関するもの
・職員のやりがいに関するもの
第2部 新規採用に向けた取り組み
・計画的な採用に関するもの
・学校へのリクルートに関するもの
・職場見学や紹介に関するもの

- 国土交通省港湾局港湾経済課
- 電話 :03-5253-8111
- 直通 :03-5253-8629