Use Cases

LINKSのデータ活用・アプリ開発

倉庫業登録申請・報告等を活用したデータベースシステムの開発

ユースケースの狙い

物流拠点政策の立案におけるデータ活用 

近年、物流業界はいわゆる「物流2024年問題」や、激甚化する災害問題等に直面しており、地域全体の産業インフラでもある物流拠点へのニーズの変化、アセットの老朽化、物流拠点の役割や供給方法の多様化等の状況の変化に対応していく必要があります。
国土交通省では、令和7年4月に『「物流拠点の今後のあり方に関する検討会」における報告書』を公開しました。 このなかでは、物流拠点が直面している課題として、物流拠点の老朽化や、沿岸部の物流拠点における供給力の不足(満庫状態)等が挙げられており、今後の方向性として、現状において把握できていない物流拠点を把握する方法や、政府における統計の充実等、物流に係る需給を把握する仕組みの構築を検討する必要性が示されています。

(出典)「物流拠点の今後のあり方に関する検討会」における報告書
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001882883.pdf

データ一覧

ファイル名 主なデータ項目 データ形式 年次 範囲 ファイル数
倉庫業登録申請書
【紙】(倉庫業登録申請書)  
・事業者の氏名又は名称
・事業者の所在地
・代表者名
・営業所の名称
・営業所の所在地・連絡先
・倉庫の名称
・倉庫の所在地
・種類
・保管物品の種類 
紙(スキャンデータ)  2023年度  中部運輸局管内  200ファイル 
(200レコード)  
倉庫業登録申請書
【電子】(倉庫業登録申請書)
・管理番号
・発券区分
・資本金又は出資の総額
・営業所番号
・倉庫番号
・設置登録番号
・設置登録年月日
・区画名称
Excel(登録システム出力データ)  2023年度以前の登録申請データすべて  中部運輸局管内  1ファイル 
(32,408レコード) 
倉庫業登録申請書【紙】(1号様式:倉庫明細書)  ・主要構造 
・建築年月日又は建築完了予定年月日 
・土地及び倉庫に係る使用権原の状況​_土地 
・土地及び倉庫に係る使用権原の状況​_建物 
・面積_階別の面積/合計 
・構造の詳細_基礎/骨組み/壁/屋根/天井床/窓/出入口​ 
・附属設備_消防設備/防犯設備/防そ設備/遮熱装置 
・エレベーター又は垂直搬送機の有無 
紙(スキャンデータ)  2023年度  中部運輸局管内  200ファイル 
(256レコード) 
期末倉庫使用状況報告書(8号様式) 
【紙/電子データ】 
・年度 
・四半期 
・都道府県 
・氏名又は名称 
・営業所の名称 
・所管面積 
・(使用状況)受寄物在貨面積 
・(同上)自家物在貨面積 
・(同上)空面積 
※営業所単位での報告 
※月単位/四半期単位での報告
①紙(スキャンデータ) 
②Excel(電子報告データ※) 
①2023年度 
②2018~2025年度 
中部運輸局管内  ①40ファイル
②1ファイル 
(1,457レコード) 
受寄物入出庫高及び保管残高報告書 
(9号様式)【紙/電子データ】 
・年度 
・月 
・品目分類 
・前期末保管残高(数量) 
・当月中入庫高(数量) 
・当月出庫高(数量) 
・当月末保管残高(数量、金額)  
①紙(スキャンデータ) 
②Excel(電子報告データ※) 
①2023年度 
​②2018~2025年度  
中部運輸局管内  ①581ファイル
②1ファイル 
(2,492レコード) 

主な原典情報

①倉庫業登録申請書(倉庫業登録申請書) 
発行元: 国土交通省
参考URL: https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/butsuryu05100.html

②倉庫業登録申請書(1号様式:倉庫明細書)   
発行元: 国土交通省
参考URL: https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/butsuryu05100.html

③期末倉庫使用状況報告書(8号様式) 
発行元: 国土交通省
参考URL:https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/butsuryu05100.html

④受寄物入出庫高及び保管残高報告書(9号様式) 
発行元: 国土交通省
参考URL: https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/butsuryu05100.html

システム概要

倉庫業登録申請・報告等を活用したデータベースシステム

倉庫など物流拠点に関する国土交通省における政策立案の業務効率化や品質向上を目的としたシステムです。 物流・自動車局が保有する、倉庫業登録申請書データ、受寄物入出庫高及び保管残高報告書データ等を組み合わせて、倉庫のスペックや使用状況に関する情報を統合し、倉庫業の実態や立地等の特性把握・分析などの機能を提供します。

1. 倉庫の登録申請データに関するグラフ作成機能  

面積や建築年の区分、倉庫で使用する冷媒の種類などの項目でグラフを作成することができ、倉庫登録申請書・倉庫明細書の情報の分析に役立ちます。 

2. 倉庫の受寄物入出庫高・保管残高報告データに関するグラフ作成機能 

営業所別の倉庫の入出庫高・保管残高の時系列推移グラフを作成したり、市区町村間で倉庫の毎期の平均在庫率を比較したりすることができ、倉庫登録申請書・倉庫明細書と、期末倉庫使用状況報告書・受寄物入出庫高及び保管残高報告書を組み合わせた分析に役立ちます。

3. 倉庫登録申請データ・倉庫報告データの地図上への表示・詳細情報の表示  

倉庫の位置情報についてジオコーディングを行い、地図上に表示します。ハザードマップとの重ね合わせも可能です。検索結果一覧から詳細情報を確認したり、検索結果のレコードをクリックすることで倉庫の所在位置までマップ上でジャンプしたりすることができます。倉庫の立地の確認や、詳細情報の確認に役立ちます。 

有用性検証会の様子

国土交通省職員を対象に、有用性検証会を行いました。「倉庫業の物流拠点政策立案におけるデータ活用」をテーマに、倉庫の登録申請データに基づいた倉庫の建築年・面積・構造設備に関する分析や、倉庫の受寄物入出庫高・保管残高報告データに基づいた倉庫の在庫状況の分析を体験し、システムの使いやすさや業務への有用性について意見交換を行いました。


\ 利用者の声 /

国土交通省職員

倉庫業の申請・届出はなるべく電子申請で行っていただくように求めていますが、これまで蓄積した紙の情報をどのようにデータ化するかが課題となっていました。 本システムで紙情報をデータ化し、沿岸部などの立地状況と老朽化の関係性をデータに基づき把握できることはありがたいです!

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