● ITF/JTRC事務局と意見交換について
10月16日にITF/JTRC※事務局のEconomist であるPhilippe CRIST氏と国土交通政策研究所と意見交換を行いました。 同氏はITF(International Transport Forum:国際交通フォーラム)のアドミニストレーターとしてご活躍であり、同時にJTRC(OECD/ITF共同交通研究センター)での業務にも従事されています。日頃から国土交通政策研究所はJTRCとともに研究活動を実施していることから、この度の意見交換が行われることとなりました。
※JTRCとは
JTRC(Joint OECD/ITF Transport Research Centre)は、OECDとITFにより共同で設立され、現在我が国を含む54の加盟国により構成される研究機関であり、交通分野における広範なテーマ(陸上交通、公共交通、安全、セキュリティ、環境等)について研究を行っています。
意見交換会では、後藤所長以下関係機関も出席し研究所から昨年度、今年度の調査活動内容について報告し、当研究所とJTRCの協力の仕方について議論を交わしました。当研究所では昨年、災害時のロジスティクスに関する調査研究を行いましたが、Philippe氏より、「災害時の物流・交通システムに関しては国際的に知見を集結させることで、シナジー効果が発揮できる。災害の経験が多い日本の知見を活かして欲しい。」とのコメントがあったほか、今年度実施しているLCCの参入効果分析に関する調査研究については、「国際的にも様々な既存研究があるため紹介したい。」とのコメントがありました。
(当日の資料はこちら→リンク)
※災害時のロジスティクスに関する調査研究についてはこちら→リンク
※LCCの参入効果分析に関する調査研究についてはこちら→リンク
なお、Philippe氏からは2020年の東京オリンピック招致について祝意が述べられ、オリンピック開催都市の交通面での対応に関する知見を提供したいとの申し出をいただくとともに、 2012年ロンドンオリンピックの際の対応について、在宅勤務や自転車の活用、勤務時間帯の変更等、TDMの取り組み等について説明がありました。
国土交通政策研究所においては、今後もJTRCと密接な関係を保ち、日本の知見の国際発信を図るとともに、国際的な調査研究実績の国内への普及や当研究所の研究活動への活用等を行ってまいります。
また、国土交通政策研究所では、JTRCの母体であるOECD/ITFが発行している「Trends in the Transport Sector 2012」の日本語訳を公表しております。詳しくはこちら→リンク