近年、都市部において頻発している水害、土砂災害、高潮等海岸災害により激甚な被害を受けた地域や床上浸水が頻発している地域等を対象に、同規模の災害を再び発生させないための対策を重点的に実施する。
併せて、都市型水害に対する抜本的治水対策、緊急渇水対策、土砂災害による主要道路の遮断等を防止する対策を緊急的に実施するとともに、下水道整備等との連携による雨水排水対策を総合的に実施し、災害に強い都市の構築を推進する。
また、様々な災害に対して防災活動を円滑に行うため、関係機関と連携し、災害時の緊急復旧活動等の拠点となる広域防災拠点、各地域の防災拠点とそのネットワークの整備を推進する。
- 床上浸水常襲地区内家屋数約12万戸を2006年までに約7万戸に減少(※)
- 激甚な災害を被った箇所における対策を概ね5年間で概成
- 流下能力不足橋梁約4,500橋を2006年までに約3,500橋に減少(※)
- 都市型水害に対する抜本的治水対策及び緊急渇水対策に資するダムを2011年まで に47箇所概成
- 平成14年度は、庄内川(愛知県)、広島西部山系(広島県)、藤沢海岸(神奈県)等約840箇所で実施
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(※)この指標は、地方部の分も含めたもの(再掲)。
○激甚災害、災害頻発地域の緊急防災対策
昨年の東海豪雨等近年頻発している水害、土砂災害、高潮等海岸災害を防止するため、築堤、橋梁改築、排水機場、砂防えん堤、海岸保全施設等の整備による防災対策を重点的に実施し、概ね5年間で再度災害防止を図る。
【新川(名古屋市)の破堤状況(平成12年9月)】
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【広島市佐伯区屋代の被災状況(平成11年6月)】
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○水害に対して脆弱な都市構造の打破
都市型水害に対する抜本的治水対策として、地下調節池・地下放水路の整備、洪水の流下に対してボトルネックとなっている橋梁の改築、上流域でのダムの整備等を推進する。併せて、下水道整備等と連携した都市内の雨水排水対策を総合的に実施することにより、災害に強い都市づくりを推進する。
また、様々な災害に対して防災活動を円滑に行うため、関係機関と連携し、災害時の緊急復旧活動等の拠点となる広域防災拠点、各地域の防災拠点とそのネットワークの整備を推進する。
【福岡駅前の浸水状況(平成11年6月)】
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【全国の床上浸水家屋数の推移】
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【広域防災拠点等とそのネットワークの構築】
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○緊急渇水対策
度重なる渇水により日常生活や産業活動が深刻な影響を受けている地域において、安心して生活できる地域づくりを目指し、都市用水の安定供給を実現するダムの整備を推進する。
【平成12年度の取水制限状況】
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【渇水状況(日吉ダム(平成12年8月))】
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○重要交通網集中地域等に係る土砂災害対策の推進
土砂災害による広域的な物流の遮断等社会経済的に極めて重大な被害の発生を防止するため、都市部周辺の道路や国土を縦貫する主要な国道・鉄道等の重要交通網の保全対策を実施する。
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【西倉沢(静岡県)】
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○都市海岸部における総合的な危機管理の推進
都市部の高潮や津波による被害を軽減するため、耐久性が高く景観や海岸利用にも優れた面的防護方式による施設の新設・改築や機能の高度化などを実施し、災害発生時における危機管理体制の充実を図る。
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【藤沢海岸(神奈川県)】
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