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河川局


(参考)NPOやボランティア等に関する文献からの記述の抜粋


1.「ボランティア白書」(発行;JYVA(社団法人日本青年奉仕協会)

ボランティア白書編集委員会 編
  ボランティア
 「個人が自発的に決意・選択するものであり、人間の持っている潜在的能力や日常生活の質を高め、人間相互の連帯感を高める活動である」と言われている(90年のIAVE総会における「世界ボランティア宣言」より)。また、ボランティア活動は、つぎのような理念によって語られることが多い。すなわち、(1)自発性(自立性)(2)無償性(非営利性)(3)公共性(公益性)(4)先駆性(社会開発性)である。



2.「NPO基礎講座」(発行;ぎょうせい)

山岡 義典(日本NPOセンター常務理事)他 著

 では、なぜ民間が非営利のことをやらなければならないかということを説明するために、ここでは四点ほど挙げます。

  <1>先駆性
 まず、先駆的な役割を担うことができるということです。儲かる儲からないということに関係なく、社会の問題解決に対して先駆的に取り組むことができるのです。行政は問題が明らかになり、大多数がその問題性を認めてはじめて、法律をつくり予算をつくって問題に取り組むことができますが、民間であれば、思い立った人が儲かる儲からないに関係なく問題に取り組むことができるのです。(以下省略)

  <2>多元性
 次に多元性ということです。つまり、いろいろの価値観でサービスを提供することができるということです。行政というのは基本的に、多数党が法律をつくって一つの価値観で活動を行いますから、大多数の人たちが望むサービスは提供できます。しかし、「私は少し違う社会サービスを受けたい」という人が100人に5人か10人いるときに、このサービスを行政が供給することはできません。しかし、第三セクターはこのようなマジョリティでない人たちのさまざまな、場合によっては個別の要求を満たすような社会サービスを行うことができるのです。(以下省略)

  <3>批判性
 もう一つが批判性です。この批判性が抜けてしまえば、NPOはワサビのない寿司みたいなものだと思います。自発的にやるわけですから、だいたいの場合何か問題を感じ始めるわけです。そういう観点から見ると社会の仕組みがいろいろ見えてきます。第一、第二のセクターについて第三者の目で見るということです。第一、第二のセクターの組織ではそれぞれ内部に監視機構をもっていますが、内部からはなかなかわからないことも多くあります。NPO自身も同様ですが、内部から問題を明らかにして自己改革していくのは、とても難しいことです。しかし、第三の先駆的な目から見ると、問題点も見えてくるのです。そして、その指摘によって初めて、社会的にもそれが問題だということが明らかになり、それぞれが、いやいやであっても自己変革していくことができるわけです。(以下省略)

  <4>人間性
 四つ目は人間性ということです。社会サービスの中には人間性に基づかなければできないものが、たくさんあります。一見行政でやってもいいのではないかと思えても、行政にはできないものがあります。(中略)医療的なお世話は行政ではできるかもしれませんが、ホスピスのようなところで心のケアに当たることについては、行政ではやはりできません。人間対人間の社会サービスで、行政でも企業でもなじみにくいというものは結構あります。それをNPOは提供することができます。(以下省略)




3.年報自治体「自立する市民と自治体」(発行;自治体学会)

久住 剛(日本NPOセンター企画委員)他 著
  市民活動の特質
 市民活動は行政機構とは異なる別個の「社会システム」を構成し、「非平等・非公平」(不平等・不公平ではない)を行動規範としている。このため、市民活動は選択的・個別的な対応が可能であり、現場で即断できる。一方、行政は平等・公平を旨とし、画一的・一律的な対応以外はできない(すべきではない)。また、「全体」を考慮した上で優先順位を決めなければならないから、現場ごとの即時の判断ができない。

(1)自主性−やりたいから、この指とまれ
(2)個別性−あなたの個性に合わせて、きめ細かく
(3)選択制−これが気になるから、あれもこれもではなく
(4)迅速性−即断即決
(5)先駆性−前例がないなら先例になる、実験可能
(6)相互性−お互いさま、交代できる
(7)総合性−暮らしはひとつ、分野を越える
(8)変革性−行動を伴う社会提案

4.「公務員のためのNPO読本」(発行;ぎょうせい)

仙台NPO研究会 編
 NPOは以下の役割を果たすことが可能と考えられる。
  • 現場の情報や市民の生の声を聞き、行政が把握できない市民ニーズを拾い上げることができる
  • サービス供給者(及び納税者)の側に立って考えることができる
  • 行政の陥りやすいタテ割りの発想にとらわれない
  • 法律、条例、規則に縛られず、人間を中心に考えることができる
  • 行政と市民をつなぐ橋渡し役になれる
 また形としては、NPOは行政サービスに対し、(1)量的に補完(supplement)し、(2)質的に補完(complement)し、(3)仕事を協力分担(collaborate)することが可能である。


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