● | トラストでは、総合学習の一環として行われている課外授業の受け入れを行っている。1日に1校、最大2クラスまで受け入れており、1998年は年間100校3500人を受け入れている。受け入れにあたっては1クラス1日120ポンド(約20000円)の料金を取っている。 |
● | トラストの活動の主なものは、子供たちを対象としたテムズ川を学ぶためのプログラムの提供で、沿川に設けた多数のフィールド毎に学べるテーマがマトリクス状に定めてあり、希望する条件に合わせてカリキュラムを選択できるようになっている。 |
● | フィールドワークと、室内で行うアクティビティを中心とした授業の組み合わせも可能で、通常は1日に両方を体験できるようにカリキュラムを組んでいる。 |
● | トラストでは教材として、子供用のテキスト、テムズ川に関するQ&Aを中心とした案内書、3種類のガイドブックを作成している。その際に行政からの資金援助を受けている。プログラムや教材の開発にあたっては、学校から寄せられる情報が不可欠であるため、常に周辺の学校の先生方との連携を図っている。 |
● | 子供たちを対象とした活動だけでなく、川を学習プログラムに取り入れようと考えている先生を対象とした研修会や、様々な障害を持った方々の野外活動を進めるためのプログラム等も実施している。 |
● | イギリスでは、こうしたトラスト自体が保険に入ることを法的に義務づけており、また、学校側も課外授業の際には保険を掛けている。 |
● | トラストの活動拠点には、他のNGOが民間から安く借りている施設を利用しており、子供たち1クラスを収容できるような広い部屋を確保している。 |
● | トラストは、設立時には民間企業から資金援助を受けている。民間企業には、NGOに資金援助した際の税制上の優遇措置が設けられている。現在は各学校のカリキュラム参加費、研修の参加費、教材販売費等でトラストの運営をまかなっている。 |
● | 活動における主な課題は資金繰りである。資本支出や個々のプロジェクト実施費用等一時的な支払いは比較的容易であるが、スタッフの給料や管理費等の継続的な費用(総支出の約85%に相当)の捻出には、非常に苦労している。
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![]() 水生生物を調査中の子供たち |
![]() 教室内でアクティビティを行う子供たち |
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予算概要(1999年4月〜2000年3月)
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![]() 浮き桟橋で調査する子供たち 水深は、桟橋の隙間から川に棒を差し込み計測する 流速は、ビスケットを投げ一定区間の距離を流れる時間から算出する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トラストの年間予算概要 |
<参考文献> 1)足立敏之(1999)、テムズ川の「川に学ぶ」、河川7月号 2)寺神敏夫(1999)、日蘭記念事業海外調査報告書 |
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